ジョセフはタダオの家で着替え終わると
出ていく準備をした

よし、なんとか一匹になれたぞ
今のうちに逃げよう!

ジョセフさん、何かあったの?

あ!ああ、えーっと実は、カズオが遺体で発見されたんだ

え、どこで見つかったんですか?

えーっと、サダキチじーさんの
小屋でね

そ、そんな...やっぱりシャーマンの予言通りになってしまった...

自殺の可能性もあるんだ

ユイは首を横に振り

絶対にシャーマンが何かしたのに決まってるわ!

今は鑑識の結果を待っているところさ

ジョセフさん、私怖い

ユイ、安心して。約束しただろう、俺が必ずユイとお姉さんを守るって

ジョセフさん...

涙ぐむユイを見つめるジョセフ。
その時、ポテトが駆け込んできた。

先輩、目撃証言がありました

そ、そうか

はい、深夜0時ごろ、一匹でこそこそ歩いているのを見たそうです。

そんな時間に一匹で?誰にも見つからないようにしていたのかもな

山の方へ歩いていったらしいので、やはり自分から小屋に入ったのでしょうか?

シャーマンの予言が怖くなって、小屋に逃げ込んだのか?

その時、タダオが勢いよく現れた

やっぱりあのキリノとかいう
シャーマンが怪しい!ジョセフさん、行きましょう、カズオの無念を晴らすんだ!

そうだ!そうだ!
(村猫たち)

よし、直接聞きに行きましょう

え?ちょっとそれは...

あのシャーマンを村から追い出すんだ!!

ジョセフさん行きますよ!!

こいつらバカなの?聞いて、はいやりましたって言うとでも思うのか?!

しかし、村猫たちは決意を固め、「さあ行くぞ」と言って、再びシャーマンの家へ向かうことになった。

村猫たちとジョセフがシャーマンキリノの家へと足を踏み入れた。彼らの足音が静かな
家の周りに響き渡る。ドアを叩く音が、
不気味な沈黙を破った。

何か用か?

そこにはシャーマンキリノが立っていた。その目は冷ややかで、訪問者をちらっと見回した。

今日、カズオが小屋で死んでいた!お前の仕業だろう!

その言葉に、キリノの眉がかすかに動いた。

なに?死んだだと?

そうだ、お前が何か仕組んだにちがいねぇ!

クックック、だから言っただろう災いが起きると、私を犯人扱いしているようだが、私は昨日からこの家を出ていない

お前が手を下さなくても、取り巻きが何かやったんだ

お前らの娘たちが殺しに手を染めたとでも?

ううう...

そこの警察官、私がやった証拠があるんだろう、それを見せてくれ

キリノがジョセフに挑むと、全員の視線が
ジョセフに集まった。緊張が空気を支配する中、
村猫たちはジョセフを信じる目をしていた。

証拠なんてなんて何もなかったぞ

そこに、ポテトが一歩前に出た。

証拠はあるさ!カズオさんが残したダイイングメッセージだ、それがお前がやった証拠さ!

え?

ほう、それで?

そのダイイングメッセージは先輩が調べた、もう逃げられないぞ!

丸投げ?!

メッセージを解読したのか!

さすが優秀な警察官だ

そ、それは...

この緊張した瞬間、ジョセフは重い沈黙を
破るべく、口を開こうとする。
カズオが遺した最後の
メッセージは、この謎を解く鍵となるのか?
村猫たちの目は、ジョセフの次の
言葉に釘付けだった。
つづく

6話 再びシャーマンの家へ

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