ワトリーは、ジョセフの元を訪れ、屋敷で起きた事件についての情報整理をしていた。
そこで見聞きしたことをジョセフに報告した。

なるほどな、あの屋敷の地下にそんな絵画があるとはな

ワトリー

そうなのだ。2階には幽霊に使われたと思われる人形があって、その奥には何かのタンクが置かれていたのだ

ガソリンか?

ワトリー

そこまで調べられなかったのだ

まあ、犯人はその不動産屋のイーサンで決まりだな。幽霊の噂を流し、開発を支持する猫の家を狙って放火した。

そして、都合よくそれが屋敷の呪いだというバーバラも出てきたわけだ

しかし、ワトリーは
納得がいかない様子で反論した。

ワトリー

でも、屋敷を売りたくないイーサンが、放火までするかな?現に、放火犯に怖がって出て行ってしまう猫たちもいるのだ

屋敷のためにやったことが裏目に出たんだろう

しかも何かのタンクまで隠していたとなればかなり怪しいぞ

ワトリー

でもあのタンクはジミーの家にもあったのだ

イーサンがそのタンクを使って
ジミーの物置を放火したんだろ

果たしてそうだろうか。ワトリーは、ジョセフの推理に完全には納得していなかった。事件の背後にはまだ見えない真実が隠されている
気がしてならなかった。

ワトリーはミルクテールに来た、しかし心は離れた廃墟の屋敷に飛んでいた。エミリオはカウンター越しに心配そうにワトリーを見つめ、
やがて口を開いた。

ワトリー

...

ワトリー、その後の様子はどう?

ワトリー

不動産屋のイーサンがあの屋敷の秘密を隠しているのは確かなのだ。

ほう、それで?

ワトリー

でもあの区では開発の話が出てて、屋敷もその中に入っているのだ。イーサンは屋敷を手放したくないはずなのだ

自治会長は爆発物の扱いに長けている。バーバラの玄関先にあったお香は事件に使用された可能性がある。また、ジミーの家にあるタンクと、
屋敷に隠されていたタンクにも気になる。

ワトリーの頭の中は、疑問と
仮説でぐるぐるとしていた。

その時、エイミーが加わり、
彼女の質問が新たな火をつけた。

開発のことを誰から聞いたの?

ワトリーは開発の資料を取り出した

ワトリー

開発の事はみんな言ってたのだ

エイミーはすぐにネットで
開発会社のことを調べ始めた。

ワトリーくん、これ見て。開発会社はここの下請け会社に地区の整備を依頼してるみたいね。この会社よ

かなり強引なやり方をしてるみたいね。ネットでも噂になってる

ワトリーがエイミーの示した下請け会社の情報を見た瞬間、何かが繋がった。

ワトリー

どうした?

ワトリー

フェリックスに言われた
ことがあるのだ
嘘をついて一番得をするのは誰か

ワトリー

エイミーありがとう

ワトリーはエイミーにハグをして
店のドアを開け外に飛び出した。
ワトリーの中でパズルが完成した瞬間だった
つづく

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