街の賑わいを抜け、ひっそりとした道を
進むワトリーの足取りは、意志に満ちていた。
目的地は、不動産屋。店内に足を踏み入れると、
すぐに明るい声が迎えた
街の賑わいを抜け、ひっそりとした道を
進むワトリーの足取りは、意志に満ちていた。
目的地は、不動産屋。店内に足を踏み入れると、
すぐに明るい声が迎えた
いらっしゃいませ、担当いたしますイーサンです
今日はお部屋をお探しですか?
街の外れにある屋敷のことについて聞きたいのだ。
不動産屋のイーサンは
一瞬ためらいを見せた後、理解したように
ああ、あの屋敷ですね。
あの屋敷でメス猫ちゃんの
幽霊が出たのだ
ワトリーは大声で言った。
その声に店内の他の客が好奇の目を向ける。
お、お客様、ちょっとこちらへ...
イーサンはワトリーを店の隅に連れて行き
低い声で言った。
お客様、困ります。あの屋敷は売却用の屋敷です。ただでさえ、売れないのに変な噂を流さないでください
でも、今日行ったらカーテンが閉まっていたのだ。中に誰かいるかもしれないのだ
もうずっと空き家なんですから、誰もいませんよ!
イーサンは断言し、
結局ワトリーはその場から追い出された。
翌日、ミルクテールで、ワトリーは
店長のエミリオに昨日の出来事を話していた。
だから言っただろ、何もないって
うん...
と、いうことはやっぱりあれは本物の...
その時、店内に女子高生マリアが入ってきた。
こんにちは
あ、マリアちゃんいらっしゃい
今日も学校に行けなかったの?
エミリオに幽霊屋敷の相談をしていたマリアは、
怯えた様子で言った。
うん。なんか怖くて、学校帰りのことを考えると私...
マリアちゃんが屋敷の近くを通るんだね。ボクたちは見たのだ、屋敷の2階に少女の幽霊がいたのだ。
や、やっぱり出るのね!!
ワトリー!怖がらせてどうするんだよ!
エミリオが言ったのだ、あれは本物だって!
ヒィー!!
じゃあ屋敷周辺で最近ボヤ騒ぎがあるのも何か関係があるの?
ボヤ騒ぎに関してはまだ何も調べてないのだ。
変な噂もあるし私怖いわ
ワトリーは怖がるマリアの手をそっと握った
でも、マリアちゃん安心して、
ボクが毎日学校の帰りに
屋敷の通り道で待っててあげるから、明日から学校にいくのだ
マリアは少し驚いたが
ワトリーの優しさに安心した様子で
ほ、本当に?
もちろん、2匹なら怖くないのだ
店長が割って入る
ワトリーくん!
ワトリーくん?
ここは大人のオレにまかせな!
ワトリーくんは屋敷周辺のボヤ騒ぎについて調べてきてくれ。ほら、今はボヤ騒ぎだけど、本当に火事になったら大変だろ
マリアちゃんも怖がってるし、ここは探偵の出番だぞ。
わかったのだ
ワトリーくんて探偵なの?!
マリアはワトリーに近づき手を握る
頼もしい!
私ワトリーくんに協力するわ
ありがとうなのだ
こうして、ワトリーは屋敷周辺の火事騒ぎについて調査することになった。彼の心には、街を守り、マリアの笑顔を取り戻すという使命感が燃えていた。
なんでワトリーだけ?
つづく