再び廃墟へとやってきたエミリオとワトリー。
昼間とはいえ、その場所は不気味な雰囲気を纏っていた。恐る恐ると門まで近づく二匹は、
昨日少女がいたとされる2階の窓を見上げた。

ワトリー

あれ、
今日はカーテンが閉まってる

昨日は何かの見間違い
だったんだよ。

ワトリー

でもはっきりみたのだ。

そ、そうかな?暗かったし、カーテンがそれっぽく見えただけさ。

でも入らないと分からないのだ、誰か住んでいるのかもしれないのだ。

誰かいるなら、勝手に
家に入るのはダメだ、
国が違えば撃たれるぞ!

エミリオはなんとかワトリーを説得し、
二匹は店に戻ることにした。

店では、エミリオが戻るまで
エイミーが接客していた

おかえりなさい

エイミー、おかしいのだ。昨日は窓のカーテンは開いていたのに、今日は閉まっているのだ。

だから見間違いだって

ワトリーくん、本当に昨日は開いていたの?

開いていたのだ、少女の幽霊もみたのだ。エミリオは怖いから認めたくないのだ

そ、そんなことないよ

私はワトリー君を信じるわ。でも、誰も住んでいないはずなら、管理してる猫がいるかもしれないわよ。

ワトリー

管理してる猫?

不動産屋とかかな?

ワトリー

わかったのだ、
聞いてくるのだ

ワトリーは意気揚々と店を出て行った。好奇心でいっぱいのワトリーは、この謎を解明するためならどこへでも行く覚悟だった。
つづく

pagetop