フェリクスとワトリー、管理長は、
アイスクリーム屋のテラス席に腰を下ろしていた。店内では、中高生たちが色とりどりのアイスクリームを楽しそうに味わっており、その賑やかな声が時折、小鳥のさえずりのように外に漏れ出ていた。しかし、そのテラスに流れる空気は、店内のその明るい雰囲気とは裏腹に、どこか重苦しく、緊張が張り詰めているかのようだった。

管理長は、顔に青筋を立てながら挑戦的な目で
フェリクスを睨みつけた。

管理長

私が共犯者だと言うのなら証拠があるんですか?!まさかあなたの妄想で私を勝手に犯人に仕立て上げるつもりですか?

フェリックスは確信に満ちた声で言い切った

フェリックス

はい。証拠はあります。

管理長

何だと!?

フェリックス

ミミちゃんが失踪した日に、
あなたを見た猫がいたんです。

フェリックス

その猫は、あなたが管理室で望遠鏡を覗き、その後、門を開けたと証言しています。

管理長

そんなバカげた話を信じると思うかね!

管理長の言葉には怒りと焦りが混じっていた。

フェリックス

これは真実です。

管理長

誰がそんな事を!?

ワトリー

泥棒なのだ
ボクがちゃんと
証言を聞いてきたのだ

フェリックス

ミミちゃんがどういう手段でこの街の門を抜け出したのか、
その方法が私にはどうしても
見当がつきませんでした。
目撃情報も皆無で、彼女を探す
手がかりもない

フェリックス

というのも、その唯一の目撃者が、牢屋の中にいたからです。

管理長

泥棒だと?ふざけるな!

管理長

泥棒が入ったのは1か月前の
話だぞ、後は何も盗まれてない。

フェリックス

そうです。泥棒に入ったのは
一か月前です

フェリックス

その時に、保管倉庫に入り、貴金属を盗んだ、その中には人間の物もあったそうです

フェリックス

そしてその泥棒は、運悪く
ジョセフに捕まったようです。
貴金属を見たジョセフは
見逃す代わりに貴金属を全てもらい、泥棒を逃がしました

フェリックス

ジョセフはその盗まれた貴金属に目を奪われ、泥棒を脅したのです。泥棒は仕方なく再度管理局の内部へ潜入し、保管倉庫を目指しました。

フェリックス

その出来事が起きたのは、ちょうどミミちゃんが姿を消したその日だったのです。

つづく

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