こうして、フェリックスとワトリーは
街の外に出た可能性を追求するために、
管理者に話を聞きに行きます。
ワトリー、考えてみてくれ。
ミミちゃんが
エドワード・ランサムという
人間のアイドルに興味を
持っていたということは、
もしかしたら街の外に行って
しまった可能性がある。
でも、街の外に出るには特別な
許可が必要なのだ猫たちは人間に捕まらないように気をつけなければならないのだ。
その通りだが、何か特別な事情があったのかもしれない。
ミミちゃんがどうやって外に
出たのか、そしてどこに行ったのかを知るために、街の管理者や警察に問い合わせてみよう。
こうして、フェリックスとワトリーは
街の外に出た可能性を追求するために、
管理者に話を聞きに行きます。
街の管理局
管理局は空港のような施設で、人間の世界への
出入り口であると同時に他の猫たちが住む国々の
玄関口でもある。
また、人間の世界へ行くには
必ず手続きが必要である。
もし人間に捕まってしまうと
帰ってこれない可能性があるからだ。
フェリックスとワトリーは管理局の扉をあける。
中は望遠器やいくつものモニターがあり
街の出入り口を監視している。
謎の猫の銅像が不気味だ。
こんにちは、私は
フェリックス・シャープクロウと申します。この街で探偵をしています。
助手のワトリーなのだ
何か用ですか?
実は、街の外に出た猫について聞きたいのです。
ミミちゃんという中学生のメス猫です。彼女が行方不明になっているのですが、もしかすると街の外に出たかもしれません。
フェリックスはミミちゃんの写真を見せる
ミミちゃんという猫ですか?
見たことがありませんね。
この街の外に出るには、特別な許可が必要です。私はその許可を
発行する責任者ですが、
ミミちゃんという猫には許可を出したことがありません。
そうですか。それは残念です。
では、この3日間に外に出た猫のリストを見せていただけませんか?
ええ、もちろんです。
こちらです。
ふむ、ふむ。これは全て正規の
許可を持った猫たちですね。
ミミちゃんの名前はありません。では、彼女は不正に外に出たのかもしれません。
それはあり得ません。私は街の
出入りを厳しく管理しています。
不正に外に出ることはできません
そうですか。では、
あなたは人間のアイドルについて何か知っていますか?
人間のアイドルですか?
歌やダンスをする人間のことです。ミミちゃんは
人間のアイドルに興味があったようです。彼の名前はエドワード・ランサムと言って、とても有名な歌手です。
へえ、そうなんですか。私はそのような人間は知りません。
ですがこの場所は、人間の世界への出入り口もあります。利用する猫はみんな人間のことが気になると思いますが。
私はここを管理しているだけです。人間の事が気になる猫のことはわかりません。
それに、ここを通るためには手続きが必要です。申請書と許可証、荷物の検査は欠かせません。中学生の場合は親の同意書も不可欠です。申請手続きを経ずに通過することはできませんよ。
なるほど。では人間界から帰ってきた時も検査を?
当然です。人間の世界からの持ち込みには一定の規制がありますので、荷物の検査はしっかりと行います。
フェリックスが思案にふけていると、
扉にノックする音が響いた。
コンコン
管理長、マネージャーの
アレクさんがお話があるそうです。
またですか。特別扱いはできないと言っているのに。
私はこれで失礼します。
管理長は出て行った
マネージャーというのは?
アイドル事務所のマネージャーです。もっと警備猫を多くして欲しいみたいで
アイドル事務所?ではオリバー君がいる事務所ですか?
そのようですね。
ガチャ。ドアが開く
ノア。ちょっと来てくれ、
はい。
私たちは仕事があるので。お帰りください。
はい。仕事中に
ありがとうございました。
フェリックスとワトリーは管理局を出た。
アイドルもここに来るんですね。
オリバー君は他の猫の国でも有名なのだ
それにしてもミミちゃんは街の外には出てないかもしれないのだ。
いや。ミミちゃんが街から出て
人間の世界に行ってしまった可能性は高い。その線で調査してみよう。
次は警察なのだ。
あの警官好きじゃないのだ
彼らはこの街の治安を守っているはずだ。警察なら、ミミちゃんの行方について何か知っているかもしれない。
ミミちゃんは管理局の手続きリストには
載っていなかった。
不正に外に出た可能性を追うフェリックス。
次は警察署に向かいます。
つづく