ところがどっこい、なんと前回のアンニュイな話をぶった斬るような出来事が起こるのです。
その名も
ところがどっこい、なんと前回のアンニュイな話をぶった斬るような出来事が起こるのです。
その名も
姫の粗相で退店できなくなる
事件です。
そう、それは退店が大々的に決まった冬のある日のことでした。
ねぇ！帰ってくるって約束だったでしょ！
ごめmシエルd沙k蝿！
は？
sdklgジェイ青？
…今どこ？
あ？
今！！！
ばー
なんっっじだと思ってるの！！！
※13時
ごめェええん
デートするって言った！
…
寝るなぁあああ！！！
へへ
この日、ぴは相当酔っ払っていました。
ギリギリで思い出してくれて電話はきたのですが、バーに行くこと以外何一つ聞き取れず、多分ヤギみたいに鳴いたのはごめんって言いたかったんだと私は今でも信じてる。むしろ信じないとこいつとはやっていけない。全部ポジティブに受け入れなきゃって思った瞬間でした。
ふと私の中で何かがよぎり、GPSを確認してしまいました。
ヘルプの家？
GPSはバーでもなんでもなくヘルプの家をさしていました。
おい、てめぇ、ヘルプの家か？
バレ、タァあ？
おい、酔っ払ってんじゃねぇよ、約束破って遊んでんなよ、人としてヤベェじゃん
知らなーい
あ？！じゃあ、このミーティング表掲示板にあげるぞ！！
あ？しらねぇよ、勝手にあげろよ
晒してやるよ！！！！
爆発したら止まらないで有名な星野は、まさかのピッピの店内ミーティングのメモをしっかり写真に納めて、掲示板に晒しました。
ザマァ見ろ
まさか、この爆発がその後の私たちの人生を大きく左右することになるとは知る由もなかったのです。
おい、起きろよ、お前
あれからせっかくのデートに行けないことがわかった星野は不貞寝を決め込んでいました。
起きた時はピッピの怒りの形相と挨拶でした。
おはよ
やってくれたな
へ？
呼び出しだよ
よび？
あなたやったでしょ
？？？
これ
そうして見せてきた掲示板。
清く正しいこの店の全然回転していなかった掲示板がすごい勢いでレスがついていました。
これ、消せないの？
俺に聞くなよ…
こ、これ、みぃここまでするつもりなくて
頭に来てわーってやっちゃったんだろ
ご、ごめんなさい
はぁ
みぃ、もうお店行かない
むしろきて一緒に怒られてほしい
絶対に怒られたくない
お前がやったことじゃん
…これ、みぃ怒られる？
こんなん俺も初めてだわ。とりあえず行ってくるから
ごめんなさい
いいよ。もうやっちゃダメだよ
はい
そうして、ぴは仕事へ行きました。
その間、星野は
てんちょ、これはみぃくっそやばい？
は？掲示板に晒したの？
うん
まぁ、歌舞伎だったら後ろに何ついてるかわかんないしな
東京湾？
どっちかって言った風俗かも
ぴえ
でも時代も変わってるし、陸くんのグループはそんなに悪い噂聞かないから大丈夫かもな
みぃ殺される？
陸くんが今必死に守ってくれてるからお前なんも来てないんじゃん。店の機密情報漏らしたら普通の会社でもやばくない？
…え、かわい子ぶってる場合じゃなくね？
そ。今陸くん見たことない大人にめっちゃ詰められてる可能性あるよ
やば
まぁ、最悪陸くんは守れなくても、みぃちゃんはちゃんと売り上げあるしみぃがやばくなりそうだったらすぐ連絡しな。ちゃんと守れるから
やのつく人たち？
夜の店なんだからもちろん
ぴえー
てんちょからそんな話を聞いたので、その日は流石に怒られるかなと思ってドキドキしていました。
しかし、帰ってきたピッピに話を聞いたところ、
めっちゃ怖かったー、けど、もうなんも聞いてなかった
結局なにも教えてもらえませんでした。
そして、この件の凄まじい罪の重さを星野は、次の一言で理解するのです。
みぃちゃん、俺、罰金、50万。年内退店不可能になった
ぴ、ぴえええ！！！
いっときの快楽でその後の未来をダメにする。
そこにはある意味、歌舞伎町に馴染んでしまった星野がいたのでした。
ちなみに、この50万はもちろん星野の借金に加算されて行くのでした。
