さてさて、第一回緊急事態宣言開け、しかし、歌舞伎町全体はコロナと戦っていました。
営業時間が5時からになってみたり、12時にはお店が閉まってみたり、イベントは軒並みなくなったり、強制出勤ではなく自由出勤になってみたりと様々な試みを行っておりました。
その度、

担当

営業時間が5時から8時になったよ!

みぃ

そんな時間に誰が飲みに行くねん!

とか

担当

今日終電で帰るね!

みぃ

あなたホストよね??

とかとか!

担当

自由出勤になったからイベントもなくなったよ!

みぃ

それリアルにホスト飢え死にするじゃん…

などと言い合っていました。
仕事場で顔を合わせるかすみちゃんには

かすみ

まぁでも、みぃがそれでいいならいいけど、お金って結構簡単になくなるから気をつけなね

みぃ

だーいじょうぶだよー

かすみ

だといいけど。
ハマってもいいけど、私が引っ張りあげれるくらいの浅瀬でハマっててね

みぃ

うん!気をつける

とは言ったものの、この頃には友達のかすみちゃんにも心配されるほどの深い沼りっぷりでした。

私とピッピはそれこそ、歌舞伎町の住人のように喜怒哀楽が100パーセントのゲージを振り切りながらの毎日を送っていたので、はたから見ると狂った大人にしか見えなかったと思います。
しかし、この頃にはもう私は彼ピッピに溺れ、、、ピッピ菌に感染していて、もう手遅れになっていました。

みぃ

今月お給料たくさんもろた!

担当

飲みこれちゃう?

みぃ

早くお給料復活させないとね!

担当

いつもありがとうね!

このような会話をし、とうとうお店でお給料の3分の1を使い始めるのでした。

そんなある日のことでした。

担当

…みぃちゃん、今日1000円もらえる?

みぃ

いいよ!けど銀行いかないとない

担当

銀行行く暇ある?

みぃ

ちょっとないかも。。。
キャッシュカード渡していい?

担当

いいの?

みぃ

だって必要なんでしょ?

担当狂いの頭で星野はやっていけない選択をしてしまっていたのです。
生活費が入っている口座の一つをピッピに教えてしまったのです。
そうです。
ここから運命が狂い始めました。

担当

暗証番号とか?

みぃ

んとねぇ…

私はとうとう自分の最大有利になる金庫を明け渡してしまったと言っても過言ではありません。
この続くコロナの不況の中、なんたる失態かと今なら思いますが、この時のお花畑星野は何も考えずに、カードを渡してしまったのでした。

5話 あーし、コロナに引き続き振り回される

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