ナギ

い、一体、何が……!?

ナギ

きゃっ……!?

ナギ

ぅ……いったぁ……

ナギ

直撃はなんとか免れたけど……でも、転んだ拍子に足が……

ナギ

っ、だから何。足を怪我したくらい、どうってことないはずよ

ナギ

動ける。今はそれが大切なの

ナギ

いきなり岩をぶつけてこようなんて……こんなこと、一般人にはできない。きっと精霊の仕業ね

ナギ

殿下……女王様の言う通り、精霊は排除すべき存在ですよ

ナギ

とにかく、早くどこかに隠れないと……

ナギ

悔しいけど、私みたいなただの人間が精霊に敵うわけがない

ナギ

今は身を隠して、相手が諦めてくれるまで待つしか……

ナギ

!!

ナギ

くっ……隠れる時間さえも、与えてくれないってことね

ナギ

……改めて、覚悟を決めないと

ナギ

騎士として死ぬ覚悟を……!

レックス

ふ、わぁ〜〜……

レックス

はぁー、やっぱり徹夜明けの仮眠は最高だな

レックス

何時間くらい寝たんだろ……えーと、皆が出て行ったのが朝ご飯食べてすぐだったから……

レックス

ん?何の音?

レックス

なんか、窓から聞こえてきたけど

ハヅキ

レェ〜ックスゥ〜〜???

レックス

はっ……!?

ハヅキ

ワレが汗水流しとる間、自分はお昼寝とはのぉ

レックス

ハヅキ……

ハヅキ

ん?いやいや、ワレは別に怒っとらんで?レックスは夜遅くまで、情報収集に励んどったしなぁ

レックス

あのー、ハヅキさん……

ハヅキ

あんな取引に応じたのもワレの判断やし、レックスにはなーんにも非がないもんなぁ?

レックス

は、ハヅキ様ー……?

ハヅキ

別に、ワレのことなんてどうでもよかったもんなぁ?

レックス

ハヅキ、それは違う

ハヅキ

分かっとる、こんな時にだけ真面目な顔をせんで良いわい

ハヅキ

まったく……遺跡、見てきたで

レックス

そっか。ありがとう、ハヅキ

レックス

それで、どんな感じだった?

ハヅキ

確かにフェン達の情報通り、遺跡の近くには二人の騎士がおった

ハヅキ

一人は黒の短髪の男で、もう一人は少し長い金髪の男じゃ

レックス

あ、なんか凄い心当たりがある

ハヅキ

二人が見張っとったから、遺跡内部は見れんかったが……アレは相当厄介じゃろうな

レックス

そう、分かったよ。調べてくれて、ありがとね

レックス

厄介な遺跡、か……だったら、ちゃんと準備をしないとね

ハヅキ

覚悟も決めるんじゃな

レックス

覚悟?一体何の……?

ハヅキ

フェンに嫌われる覚悟に決まっとろう

レックス

…………

レックス

やっぱり、やめようかな……

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