ギーマ老師との話を終えた僕は
調薬室に戻って様々な薬を作っていた。
僕が留守にしている間に不足した薬とか
作るのが難しい薬とか、
そういうものを調薬してほしいという
依頼がたくさん来ているから。
王城にはライカさんやほかの薬草師が
たくさんいるけど、
やっぱりひとり減るだけでも
忙しさは激増する。
だからといって薬草師になるには
一定の知識や技術が必要になるから
簡単に人員を増やせないし。
せめて僕が王都にいる間は頑張らないと。
ギーマ老師との話を終えた僕は
調薬室に戻って様々な薬を作っていた。
僕が留守にしている間に不足した薬とか
作るのが難しい薬とか、
そういうものを調薬してほしいという
依頼がたくさん来ているから。
王城にはライカさんやほかの薬草師が
たくさんいるけど、
やっぱりひとり減るだけでも
忙しさは激増する。
だからといって薬草師になるには
一定の知識や技術が必要になるから
簡単に人員を増やせないし。
せめて僕が王都にいる間は頑張らないと。
よぉ、お疲れさん。
あ、タックさん。
様子を見に来たぜ。
張り切るのはいいが
あんまり無理は
するなよ?
オイラも
手が空いている時は
可能な範囲で
手伝うからよ~♪
はい、
ありがとうございます。
薬草などの知識が豊富なタックさんが
手伝ってくれるなら、僕としても助かる。
手に入りにくい材料の調達も
ほかの人に比べれば気軽に頼めるし。
で、次はどの属性の
世界へ行くか、
決まったか?
いえ……。
やっぱそうか。
そうじゃないかと思って
参考になる話を
してやろうと思って
来てみたんだよ~☆
そうでしたか。
トーヤは
属性の相剋って
知ってるか?
相剋?
相性みたいなもんさ。
火は水に弱い。
そういうヤツだ。
あぁ、火系の
モンスターには
水の攻撃魔法が
有効ですもんね。
そうそう、それ。
今、トーヤは地の欠片を
持っているんだろ?
だったら地の属性が
有利に働く世界へ行ったら
いいんじゃないか?
あ……。
やらなければならないことや
考えることがたくさんありすぎて、
そういう発想は頭になかった。
そっか、地の力が有利に働く属性かぁ。
だとすると――
地は水に強い。
逆に風には弱い。
つまりオイラは
水の属性の世界を
オススメするぜ~☆
そうですね、
それがいいですね。
そういえば、
水の属性だとメンバーは
誰になるんでしょう?
オイラの知っている
限りだと、
ビセットとサララだな。
ほかにももうひとり
いるらしいぞ。
へぇー。
面白い組み合わせですね。
ビセットさんとサララかぁ。
サララは一緒に旅をしたことがあるから
なんとなく想像がつくけど、
ビセットさんはどんな感じなんだろう?
隙あらば抱きついてくるって印象しか
ないからなぁ。
タックさんと同じ
勇者の審判者のひとりで、
格闘技の達人だってことは
聞いたことあるけど。
しかも相当な実力らしいし。
戦力として頼りになるのは
間違いないけど
それ以外の時がどうなるのかだなぁ……。
機会があれば、
ビセットさんと一緒に
旅をした経験がある
アレスくんに聞いてみようかな。
って、タックさんは
単にビセットさんを
自分から遠ざけたいって
だけなんじゃないですか?
…………。
そんなことないぞ~☆
なんですか、
今の間はっ!
タックさんはビセットさんと
仲が悪いわけじゃないんだけど、
気心が知れすぎているのか
冷たい態度を取ることがあるんだよなぁ。
単なるツンデレなのかもだけど……。
でも属性の有利不利を
考えたら
水の世界がいいですね。
うん、水の世界を
第一候補にします。
じゃ、ミューリエには
それとなく話を
しておいてやるよ~。
その後、この話が女王様やカレン、
ソニアさんたちにも伝わって、
次に向かうのは
水の世界ということに内定したのだった。
水の世界ってどういうところなのかな?
次回へ続く!