レックス

う~ん、朝か……?

レックス

……あれ、ハヅキ?もしかして、またネネちゃんのところ行ったのか?

レックス

う~ん……しょうがない、起きよう。まだ眠っていたいけど、皆待っているかもしれないしな

レックス

あの夢が気になるけど……どうせ夢だ、考えなくても良いだろう

アルマ

あ、起きているみたいだね

アルド

おはようございます、レックスさん

レックス

おー、おはよう。アルマ君、アルド君。ナイスタイミング、たった今起きたところだよ

アルマ

そう。寝起きで申し訳ないんだけど、ちょっと玄関まで来てくれない?

レックス

……?良いけど、何かあったのか?

アルマ

うん、なんだか……凄く面倒臭そうな人達がいるよ

レックス

凄く面倒臭そう……?

アスト

本当にこんなところにいるのか、トニ?

アスト

ここ、普通の民家だぜ?こんなところに……

トニ

間違いない、昨晩この家に入っていくところを見たんだ

アスト

そうかよ

レックス

あー……本当だ、とても面倒臭そうな連中がいるねぇ

フェン

私が相手できるなら良いんだけど……さすがにちょっと、怖くてさ

ルーク

嘘つけ、さっきフライパン持ち出して相手しようとしていただろ

フェン

えっ、何のことか分かんない☆

レックス

……フェンはこれから、お淑やかさを学んでいこうな

アルマ

ま、そういうわけだからさ……上手く誤魔化せそうなレックスに任せたいんだよね

レックス

それこそ、アルマ君が相手すれば良いのに……

アルマ

……人間ってさ、自分より小さい・弱い存在のことを甘く見て馬鹿にしてくることあるじゃん

レックス

ああ……分かったよ。俺が行ってくるから、とりあえず皆はあんまり騒がないでくれよ

フェン

はーい☆

アルマ

うん、よろしく

トニ

ん、誰か出てきたみたいだな

レックス

あ……おはようございます、騎士様方

アスト

おい、この辺に変な猫を見なかったか?

レックス

随分直球だな……ルーク君のことだろう

レックス

猫、ですか?いえ、見ていませんが……どうかされましたか?

アスト

………………

レックス

え、えっと……?

アスト

本当に、見ていないんだな?

レックス

ええ、見ていませんが……?

アスト

だとよ、トニ。やっぱりお前の見間違いだ

レックス

素直だな……騎士に向いていないんじゃないのか?

トニ

……突然家の前に留まったりして、申し訳ない

レックス

いえ、構いませんよ

レックス

日頃の業務がお忙しくて、少し休憩していたのでしょう?いつも街の平和のために、ありがとうございます

トニ

……無礼を承知で、頼みたいことがある

トニ

家の中を、調べさせていただきたい

レックス

家の中、ですか……?

レックス

それは、その……つまり、俺を疑っているってことでしょうか?

アスト

おいトニ、さすがに失礼だぞ

トニ

いえ、疑っているわけではありません。ただ……自分の目で見極めたいだけなのです

レックス

つまり「信用していない」ってことじゃん、嘘つけていないよ……

トニ

それとも……何か、我々に知られては困るものでも?

レックス

はあ……別に構いませんけど

トニ

申し訳ない、それではお言葉に甘えて……お邪魔させてもらおう

アスト

ちょ、トニ!?おいっ!!

アスト

……その、すまん

レックス

いえいえ、これもお仕事なのでしょう?大丈夫ですよ

レックス

ただ……獣人も中にいるので、彼が獣人を目にしても気分を害さないか心配です

アスト

え、獣人が中にいるのか……!?

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