えっ!?
あー……その、本当にすまない
な、なな、なか、中にっ……!?
獣人がいたんだろ
あ、あぁ……獣人が苦手なのか
すみません、先に言わずに通してしまって……大丈夫ですか?
き、きき、きっ、貴様ぁ……!!
落着けって、トニ!ちゃんと確認しなかったお前に責任あるだろ
いっ……
わー、ゲンコツいたそー
朝から騒いで本当に申し訳ない。中にいる獣人の方にも、申し訳ないことをしたな
あ、いえ……こちらは大丈夫ですので
本当にすまなかった、協力に感謝する
ほら。行くぞ、トニ
……すまなかった、失礼する
……ふぅー。やれやれ、朝から疲れたな
あ、あの人達行ったの……?
ったく、人の顔を見るなり叫んで逃げやがって……お化けじゃねーっての
ああ、君達に会ったんだね
ありがとう、おかげで助かったよ
……?まあ、どういたしまして
えへへ、よく分かんないけど良かったの!
…?あれ、あの人達どこかで
彼ら……というか、短髪の彼。獣人が苦手みたいだから、多分しばらくはこの家に近寄らないよ
……そうかよ
…?なんなの、あの態度?
レイス君は"人間"とか"獣人"とか、そういう区別をする人があんまり好きじゃないんだよ
だから、彼を見た瞬間に叫んだあの騎士の行動に傷ついているというか……良い気分ではないだろうね
……。ヒナタも、そういうことする人は好きになれないと思うの
うん。その考え方も大切だね
……いつか。途方もないほど長い時間がかかっても、種族とか気にせず皆が仲良くなれる日がくると良いね
うんっ!
それじゃ、中に入ろうか
はーい、なの!
意外と近くにいらしたんですね
はぁ……できれば、関わりたくない。やっぱり早くこの街を……
あー!あそこに美味しそうなスープが売られています!!
……フウル
あ、今ならおまけにパンも貰えるみたいですよ!とってもお得じゃないですか♪
…………フウル
太っ腹のご主人です、早くあのお店に
フウル?
うっ……でも、せっかくなら彼らのことは気にせず楽しみたいですよぅ
気持ちは分かるけどさ、自分は……
クラウド……
どうしてそこまで、彼らのことを拒むんです?共に異世界から来た、言わば"仲間"なんでしょう?
…………
別に、仲間だなんて1mmも思っていないよ。彼らは"他人"さ
クラウド……?
そうですよ、仲良くされてはいかがですか?クラウドさん?
……!!