いつかお爺ちゃんお婆ちゃんになって
その時を迎えるまで
ずっとずっと
君の隣にいたかった
いつかお爺ちゃんお婆ちゃんになって
その時を迎えるまで
ずっとずっと
君の隣にいたかった
ーーーーーーーー
君と初めて出会ったのは、小学3年の頃。
クラスが同じになった事がキッカケだった。
垂れ目がちの大きな瞳に、色素の薄いサラサラの髪。
真っ白な肌に、ほんのり色づく頬。
小さめだけどスッとした綺麗な鼻と、小さな口。
まるでお人形さんみたいな子だなって思った。
こんなに可愛い子がこの世にはいるんだって、俺はビックリした。
家が近かった事もあって、すぐに仲良くなった俺達。
同級生よりも身体の小さかった夢は、俺にとってまるで妹みたいな感覚だった。
俺が守ってあげなきゃって。
可愛くてよく男子にからかわれる事の多かった夢は、よくイジメられて泣いていたね。
泣いてる夢を慰める為に、俺が頭をポンポンと撫でると、まるで花が咲いたかのような笑顔を見せる夢。
俺はそれが嬉しくて、いつからか頭を撫でるのが癖になっていた。
夢の隣で一緒に過ごしてる内に、俺の中で変化があった。
他の子と仲良くする夢を見て、夢の一番は俺でいて欲しいって。そう、感じる様になった。
ーーいつからか俺は、夢の事を一人の女の子として好きになっていた。
二人の気持ちが同じなんだと知った時は、俺は凄く嬉しかったんだ。
夢をこれからも、ずっとずっと大切にしてあげたい。
君が怖がるもの、君を泣かせるもの、全てから守ってあげたい。
ずっとずっと俺が守ってゆく。そう、強く思った。
遠くなる意識の中で、夢の笑顔を思い浮かべる。
可愛い可愛いーー夢。
俺は最期のその瞬間まで、ずっと君を想い続けたーー。