緋奈子から断章を取り除いた祈雨丸。
彼女がなぜ断章を持っていたのか、また言い出さなかったのか。
それを知って出した結論は、しばし考える必要がある、と。


第四サイクル











祈雨丸(PL)

飯タイムの心持で来ているので、ご飯はさむかな……

GM

ご飯タイムウフフ

祈雨丸(PL)

緋奈子ちゃんのレパートリー的に、今日は何を作ってくれるだろうなー?

GM

今日はねーーーー…だめだ、今GMの思考がゆるやかで、そぼろごはんしか思いつかない

※この日、GMは業務で忙殺されていた。

祈雨丸(PL)

そぼろごはんたべよう

GM

そぼろごはんです!3色丼です!

祈雨丸(PL)

わぁい!三色なら一色くらい手伝おうかな!?

GM

おっおっ、台所来ちゃいますか!!

祈雨丸(PL)

たまにはね!!行きますよ!!邪魔でなければ!!

朱華 緋奈子

いらっしゃい!!!いや、もともと祈雨様の家だけど!!

祈雨丸(PL)

ふふ











台所に行くと、緋奈子がそぼろを作っていた様子。
腕まくりをして、まだちょっと覚束ない手際ながらなんとかこなしているっぽい。火加減がちょっと強い。

祈雨丸(PL)

火加減が強い。……後ろから近づいてそれに気づく。

祈雨丸

結構強火ですね……?

祈雨丸(PL)

と手元を覗き込む。

朱華 緋奈子

うぇ!?


どうやらかなり深く考え事をしていた様子で、いつも気配に敏い彼女にしては珍しくビクッと肩が跳ねる。

朱華 緋奈子

え、そ、そう!?

朱華 緋奈子

わたわたと慌てて火の様子を見ている。

朱華 緋奈子

やば、ほんとだ。ちょっと焦げてる……ええと……(どたばた)

祈雨丸(PL)

すこし身体を引いて

祈雨丸

おや、驚かせてしまいすみません。いくらあなたとはいえ、ぼんやりとしていた様子でしたから、心配していたのですが……

祈雨丸

的中ですね。雨龍の社で、火事が起こるところでした

祈雨丸(PL)

と冗談交じりに笑い、

祈雨丸

私にも少し、お手伝いさせてください

祈雨丸(PL)

と横に立つ。

朱華 緋奈子

だ、大丈夫……だし……

朱華 緋奈子

と言いつつ、実際に今火加減がヤバかったのは事実なのでぐぬぬぅ、となる。

朱華 緋奈子

……火の扱いなら、うち慣れてるし……

朱華 緋奈子

とぼやきつつも、ちらと隣の祈雨様を見上げて

朱華 緋奈子

……んじゃ、炒り卵とか、つくれる……?

祈雨丸

弘法大師もときに筆を誤るものですよ

祈雨丸(PL)

と微笑ましく思いつつ

祈雨丸

炒り卵……作ったことがないわけではありませんが……覚えているだろうか

祈雨丸(PL)

と後半は若干独り言になっている。

祈雨丸(PL)

料理レベルとしては、記憶にある物を思い出しつつなのでちょっと手際が危うい……失敗と言うほどではないけど、悩みながらの作業だからちょっと固いかな?ってくらいですかねぇ。

朱華 緋奈子

じゃあ、その様子をみて

朱華 緋奈子

まー、こういうのは慣れだしねー

朱華 緋奈子

と自分も慣れていないくせにちょっと得意気になって教えようとしようかな!

祈雨丸(PL)

かわいい、

祈雨丸

なるほど、では…教わって慣れないといけませんね

祈雨丸(PL)

と視線を向けるぞ!

朱華 緋奈子

うちは甘いのが好きだから砂糖いれちゃうんだけど、入れすぎると焦げやすくなるから……こんくらいかなー。で、さっと入れてちょっと強火でささっと回す。止めると焦げるからー……

朱華 緋奈子

とかちょっと楽しそうに説明して、

朱華 緋奈子

どう?

朱華 緋奈子

と顔を上げたらばちっと目があっちゃうんだな!

朱華 緋奈子

朱華 緋奈子

そして思ってたより距離が近かったやつ。

祈雨丸(PL)

ばちっと目が合うと、紫の双眸がしっかりと覗き込んでいるのだ!

祈雨丸

流石です、その手際、見る度に上達しているようですね

朱華 緋奈子

うぇええ!? いや、その、うちは、ま、まだまだっていうか! ってか今だって焦がしそうになったし……!!(あばばばばば)

朱華 緋奈子

照れやら嬉しいやら近いやらであばばばってる緋奈子

祈雨丸(PL)

ふふ……その慌てようを笑顔で見守りつつ

祈雨丸

一人でいると、きっとそうでしょう

祈雨丸

ですが、今祈雨に手ほどきするあなたはとても楽しそうにみえましたよ

祈雨丸(PL)

と、先程悩んでいたであろう様子にちょっと言及する…… 

祈雨丸

一時でも忘れろ、とは…言えません。ですが、思い悩みすぎることも……今のあなたには、毒でしかないでしょう

朱華 緋奈子

……!

朱華 緋奈子

考え込んでいたのを見られていたことに気づき、ちょっとバツが悪そうにしつつ、小さくはにかむ。

朱華 緋奈子

……うん、ありがと

朱華 緋奈子

……たまごできたし、そろそろ盛り付けよっか

朱華 緋奈子

と笑顔に戻る。

祈雨丸

はい

祈雨丸(PL)

とこちらも笑顔で、最後までお手伝いするぞ!

朱華 緋奈子

では手分けして盛り付けたー!そぼろごはんです!

祈雨丸(PL)

わーい!PLも好きなやつ

GM

GMもすきー 簡単だし……強い味方……。

GM

そぼろはちょっと焦げていて、炒り卵は固め。そんなそぼろごはんです

祈雨丸(PL)

ふふ、緋奈子ちゃんと席について手を合わせる……

祈雨丸

では、本日も頂きましょうか

朱華 緋奈子

うん。いただきまーす

朱華 緋奈子

と一緒に食べるのだ……。ちょっと焦げたねー、とか言いながらしかし顔を綻ばせている……。先ほどに比べればリラックスした様子

祈雨丸

卵も少し硬いですね

祈雨丸(PL)

とか少し苦笑いしながら、それでも味わって口に運ぶ……リラックスした緋奈子ちゃんを見て、祈雨丸も安堵する……。

祈雨丸

まさか、人と共同で料理をするようになるなど……いつの時代の私に言っても、一笑に付されてしまうでしょうね……

朱華 緋奈子

そうなん? あー、そういえばあまり料理自体食べないっていってたもんね(ふんふん、と頷きつつ)

朱華 緋奈子

……正直、どうだった?

朱華 緋奈子

と伺う。

祈雨丸(PL)

微笑みつつ

祈雨丸

少しの焦げ、火の通し過ぎ……この失敗は否めませんが、しかし、今回は”共同で料理をした”という得点による充実感が強いですね

祈雨丸

次の祈雨丸に、ご期待ください。あなたの教授により、もう少しだけ上手くなっているだろうと思いますから

祈雨丸(PL)

(満足そうな笑顔とともに)


緋奈子は、その言葉に小さく吹き出した。

朱華 緋奈子

んじゃ、楽しみにしてるわー。あ、でもあんまり上達しすぎるとうちの立場がなくなるなー

朱華 緋奈子

とか冗談めかしてけらけら笑う……。そしてその笑顔に、緋奈子もまた安堵の色を浮かべている……。

朱華 緋奈子

(……てか、そっか。初めてかー。……初めてかー……)

朱華 緋奈子

と内心ちょっとニヤニヤしそうになっている緋奈子もいる。

祈雨丸

まさか、人の手料理に勝るものなどありません!

祈雨丸(PL)

と少し身を乗り出しつつ

祈雨丸

あぁ……しかし、あまり催促し過ぎるのも問題ですね、作って頂く立場の私が……(着席)

朱華 緋奈子

うぇ!?

朱華 緋奈子

身を乗り出されたのでちょっとびっくりして反射的にのけぞりつつ……、着席した祈雨様にくすくすと笑う。

朱華 緋奈子

まぁ、うちも好きで作ってるから気にしなくていいよー

朱華 緋奈子

と言った後、ハッとして

朱華 緋奈子

お、お礼にってことでさ!お世話んなってるし!

祈雨丸

(供物より、生贄より、手料理が美味しいって私に教えてしまった彼女にはちょっと責任を取って頂きたいくらいなんですよね)(?)

GM

へへへ……

祈雨丸(PL)

スン…としつつ

祈雨丸

屋根を貸すことが果たして世話と言えるのか……

祈雨丸(PL)

とちょっとしょんぼりは止まないが、

祈雨丸

……その言葉に甘えさせていただきます。あなたの気まぐれが、なるべく長く続きますように

朱華 緋奈子

……十分、世話んなってるよ

朱華 緋奈子

と小さな声で言ってちょっとほほ笑む。今回のことも、前のことも……。そしてニカッと笑って明るく言う。

朱華 緋奈子

まぁしばらくは終わんないよー。うちも練習の成果みせないとだしねー

朱華 緋奈子

やっぱり、前に居場所がない気分になってフラフラしていたとき、何気なく祈雨様に『ここにいていい』って言われたことは緋奈子にとっては大きいんだろうなぁ~とふと。

祈雨丸(PL)

『ここにいていい』と言った本人的には『ここにいてほしい』に変わりつつある(抑えてる)状況なんですよねなどと

朱華 緋奈子

緋奈子は、今までの感じからしても『うちはきーやんの特別にはきっとなれない』と思っている部分あるだろうからなぁ…… それでも、と想っているわけだが…… へへ…

祈雨丸(PL)

『特別視したら迷惑をかける』のでね……!現状維持したい祈雨丸の理性。ふふ……

祈雨丸

ありがとうございます。是非披露して頂くために、祈雨もそろそろ“すーぱー”なる場所に買い物に行かねばならないかな……

祈雨丸(PL)

などとぼやくのだった……

GM

ふふwww

朱華 緋奈子

スーパーで買い物してるきーやん……

朱華 緋奈子

ちょっと想像して少しニヤッとしつつ、

朱華 緋奈子

んじゃ、一緒に行く? そしたら作るものとかも相談できるし

朱華 緋奈子

と何気なく。

祈雨丸

なるほど、効率が良い……

祈雨丸(PL)

と言いかけて

祈雨丸

しかし、すーぱーまで辿り着けるでしょうか。向かうまでの道のりで、大分多くの食材を頂いてしまうので……(近所の商店街の人たちがめっちゃ野菜とかくれる)(無意識にお供えされてしまう)

朱華 緋奈子

なにそれ?!歩いてるだけでお供えされんの!?やば……半端ないねー……。神様じゃん……

祈雨丸

ありがたい信仰心です、あのような方々がいらっしゃるからこそ、この神社が廃れずに残っている……とはいえ、はい……半端ない、という状況です(苦笑)

朱華 緋奈子

じゃ、まずは貰ったものを使うことが先決かなー、腐っちゃう前に食べなきゃだしねー。でも、調味料とかそういうのはさすがに貰わないっしょ?

祈雨丸

ええ、流石に日常でもらう事は少ないので(※たまに貰ってる)そちらの買い出しは必要になるかもしれませんね

朱華 緋奈子

それじゃあ、今度そういうの買いに行こうよ。スーパー行ってみると、こんなのあるんだーとか思うのも結構あるし

朱華 緋奈子

……にしても、お供え物かぁ……。うちこんなふうに……雑っていうか……えーっと、な、仲良く、させてもらってるから、忘れがちだけど……、きーやん神様なんだよねー

朱華 緋奈子

……もしかして、うちももっとちゃんと敬ったほうがいい……?(はっ)

祈雨丸(PL)

えっと驚きつつ

祈雨丸

いえ、祈雨は敬意が欲しいわけではないのです。ただ、私は人と共に在りたい……そのために、人に”信仰”してもらいたい……祈雨の名を覚えていてもらいたい

祈雨丸

あなたは、祈雨という神性を成り立たせるうえで、大事な人間の友人。そのようなことを気にしなくとも良いのです。ええっと……ふれんどりぃ?で、良いのですよ

朱華 緋奈子

神性……

望まれれば……というようなことを前に言っていたのも緋奈子は少し思い出す。
完全に理解したとは言い難いが、なんとなく察する部分はある。
それでも、どこかその言い方が少し腑に落ちないような気も……

朱華 緋奈子

……ん。そうだったわ。うちら、友達だしねー

と、しかし、少し複雑そうな顔をしたもののすぐに笑ってみせる。

朱華 緋奈子

(……神様じゃなくても、とか言ったら、困らせるんだろうなぁ)

朱華 緋奈子

とか内心思っていたりするが、言葉には出さない……。

祈雨丸

(人として、私の友人。そうであり続ければ……それが一番よい事なのだろう)

祈雨丸(PL)

と思いつつ、緋奈子ちゃんの笑顔に応えるのだった。

背景画像
NEO HIMEISM 様
https://neo-himeism.net/

【マギロギリプレイ】月明りに照葉舞い | 本編 第四週 一

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