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三年前
アインスターク城
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三年前
アインスターク城
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困ったなぁ……。イサムどころかソルフェやポメラともはぐれちゃったぞ……。
いくらボクとはいえ、こんな状況でアインスタークと鉢合わせたらひとたまりもないなぁ……。
ところで、これは一体?
何者かがモノリスに引き寄せられていると思って来てみれば……。
……!
懐かしき匂いを持つものと、な。
……ま……さか!
まさか、勇者の一行に余の同胞がいようとは……。
ア……アインスターク!
誇り高き角を隠してまでして、何を恐れている?
角?知るか!
余に対する不敬な物言い。
解せぬな。
くそ!いけ!イーフリート!
カッ!
……ウソだろ!?
アインスタークがひと睨みすると、
ギーズさんのイフリートさんは
煙のごとく消し飛んでしまいました。
ふぅむ。
まさか、貴様は種族の記憶を失っているのか?
魔王アインスタークは
怯えるギーズさんの額に
その指を伸ばしました。
ひっ……。
ギーズさんの額に触れたその指は
ズブズブと頭の中へとめり込んでいきます。
よい、心を楽にせよ。
なに、貴様の根源の記憶を呼び覚ますだけだ。
や、やめ……。
むん!
あ……あああああああ!!!
あああッ!!!
ふふふ、美しいぞ、その姿。
やはり我ら有角人には
この二本の角が似合う。
貴様が種族の記憶を取り戻した祝いに、駒の一部を分け与えた。
感謝するがいい。
うわあぁぁぁぁぁ!
ギーズさんはたまらずその場を逃げ出しました。
走って
走って
走って
アインスターク城の城門まで
逃げてきました。
城門の扉にもたれ掛かり
うなだれるギーズさん。
その悲痛な瞳に
ある種の決意の光が灯りました。
こんな姿、イサムに見せられない……。
せめて、スノーブーツスネイルだけでも……。
スノーブーツスネイル
イサムへ
ごめん……ね。
再臨
* * *
レヴス
* * *
おおおおおオオォォォヲヲヲヲヲ!!!
ギーズさんが雄叫びを上げると
アンゲドルバの子供たちの体から
光のようなものが次々と抜けていきます。
やめろ!
罪のない子供らの生命を奪うな!
ふぅ……。
安心してよ、死ぬわけじゃない。
この信心の鏡の中で生き続けるだけさ。
おのれ、ギーズめ!
待ってよ、ソルフェ。
実はちょっと手違いがあってね……。
手違いだと?
この信心の鏡は未完成なんだ。
知るか!そんな事!
そこから降りてこい、ギーズ!
やだねー!
ポメラ、ボクのこと殴るつもりでしょ!
あったりめーだ!
地面にめり込むまでの一撃をお見舞いしてやる!
だってさ、ソルフェ。
そんな事したら、子供たちの魂は本当に戻らなくなっちゃうよ?
ポメラよ、落ち着け。
ギーズの思う壺だ。
ぐぬぬぬ。
信心の鏡の未完成……。
アインスタークはこうならないように万全を期していた。そのはずだった。
3年前、かつてのアインスタークは、信心の鏡が失われることを想定して、次善策を打っていた。
それは、アンゲドルバの子供らに施した呪詛。
いかなる場合でも、アインスタークの元へと呼び寄せる呪詛を、108人のアンゲドルバの子供らにね。
……まさか、3年前に子供らを襲った原因不明の病は……。
そうさ、その呪詛の副作用さ。
貴様との和平に譲歩すると見せかけて、余はその『副作用』を抑える薬を配ったのだ。
『余』……?
なあ、ムーンドルバよ。
おのれ、アインスタークめ、図りおったな!
……けど、107人なんだ。
どこかの誰かさんが、一人の子供を解呪しちゃったからね。
……サティンの事か。
ソルフェとポメラだけだったら、見逃していただろうに……。
安っぽい慈悲の心で、通りすがりの家族を救っちゃったりしてさ。
ホント、いつだって君はボクの欲しいものを奪っていくよね。
……許さない。
うぅ……。
アイツ、またシーラに……。
なぜシーラに固執する?
正体を表したギーズさん、
シーラさんにとてつもない憎悪を向けます。
その時、シーラさんは
ギーズさんの瞳の奥に眠る
何かに気づきました。
……あ。
何も知らないというのは本当に罪だな。
僕がいつから君たちを見ていたか、って?
そんな事ソルフェが知ってもなんの意味もないさ。
ただ、君には意味があるから教えておくよ。
『ずっと』だよ!
……あの人、もしかして勇くんの事が……。
その時、
遠くの空からバサバサという羽音とともに
叫び声が聞こえてきました。
助けてー!
サティン!
ぬぅ、早い……。
せっかくサティンを救った事で得られていたアドバンテージが、もはや皆無とは。
さあ、来たぞ、最後の一人が。
あの魂がボクの元に届けば108人の魂だ。
ギーズよ、そこまでして信心の鏡を手にして、なんになるというのだ!
まだわからないのかい?
ボクはアインスタークを復活させるんじゃない。
余が次なるアインスターク!
魔性の力で統べる者なのだ!
な……なんだって!?
この信心の鏡を持ってしてな。
平伏せよ、愚民どもよ!
再び我が掌中にて恐れ慄くがよい!
ギーズさんが
未完成の信心の鏡を掲げると
信心の鏡はまばゆい光を放ち始めます。
果たして何が起こるのでしょうか。
つづく
【勇者勇の装備】
レベル :24
めいせい :312
ぶき :新品の短剣
よろい :鋼鉄のよろい
かぶと :銀の額当て
たて :なし
どうぐ :野ばらのペンダント
焼豚×2
焼きとり×2
霊薬草×5
淡水ザメの煮凝り
淡水ザメの骨
淡水ザメの牙
黒王の羽
いつもの額当て
王の冠
カジノコイン×2560
緋糸手句の防寒具
なかま :[泉守]ダイ
[もふもふ]もふもふ
[魔導エンジニア]ラムディッシュ
とくぎ :ファイアブレス
トキシックブレス
釣り
カン
介抱
じょうたい:脇役
【シーラの装備】
レベル :12
めいせい :240
ぶき :いつもの本
よろい :いつもの服
かぶと :いつもの飾り
たて :なし
どうぐ :やくそう×94
イーサ薬×9
おみやげ×99
ガラスの破片
討魔の剣の刀身
闇夜のローブ
なかま :戦士ポメラ
大魔導ソルフェージュ
[コボルト]ライル
とくぎ :しょうかん
値切り
冷やかし
虫の知らせ
ディゾネの思い出
寒さに耐える
好奇心
女の勘
じょうたい:真パーティーリーダー