* * *

セ・カンド
だった場所

* * *








\カサカサ/





ズルリ……。







\カサカサ/

ズル……ズルリ……。

シュワシュワ……。






ズルリ……シュワー……。























封魔の跡
後編




























アインスターク





シーラ

魔王アインスタークは勇くんに倒されたんじゃなかったんですか?

ポメラ

もちろん、イサムは倒したさ。
アイツはそんな適当なことは言わないからな。

ソルフェ

眼の前にある、身動きできぬその躯体。それが真実であろう。

ソルフェ

我も今この目にするまでは、どこかしら他人事であったが……。

ソルフェ

これこそが三年前の討魔の跡なのだ。

シーラ

討魔の跡……。

シーラ

てっきり、倒したら消滅するものかと思ってました。

ソルフェ

シーラよ。魔王の思考こそ理解しがたいが、決して存在そのものが理解しがたいわけではない。

ソルフェ

何らかにより生を受け、その生命を回すために何らかを摂取し、いつしかその生涯を終える。

ソルフェ

そこには我ら人間と何ら違いのないサイクルがあるのだ。

シーラ

でも……三年前……ですよね?

シーラ

まるで……。
今にも動き出しそうなくらい、きれいな状態……。

ポメラ

そ、そうだな……。
言われてみれば……。

ソルフェ

3年前、イサムはアインスタークを倒した。そのハズだ。

ソルフェ

討魔ののち、天守の玉座の間より弾き出されたイサムは、こうも言った。




















* * *


三年前

アインスターク城
玉座の間


* * *

アインスターク

バタッ!

勇者

はぁ、はぁ・・・やったぞ・・
みんな・・・

アインスターク

…勇ましきものよ…
覚えておくが良い。

アインスターク

目に見えるものが…
全てと…思わぬ…こと…だ。

アインスターク

ガクッ!

勇者

死ん……だのか……?
















勇者

……うわっ!

















勇者

え!?

勇者

ここは玉座の間の……外!?























勇者

お、落ちる―!




















ポメラ

くっそー、一体アインスタークはどこにいるんだ?

ソルフェ

うむ、イサムの姿も見えないが……最悪な事になっていなければ良いのだが……

わああああ!

ポメラ

この声は……イサム……?

ソルフェ

……ポメラ、上だ!

ポメラ

え!?

勇者

わああああ!

ポメラ

うおっ!










ソルフェ

羽毛の如し《フェザーフォール》!

ポメラ

落下がゆっくりになったぞ!
これなら受け止められる!

ポメラ

ふぃー……。
アブねぇ!イサム!

勇者

あはは……ありがとう。
助かったよ、ポメラ、ソルフェ。

ポメラ

なんで空から降ってくるんだよ、イサムぅ。

勇者

なんか、不思議な光に玉座の間から追い出されちゃってさ……。

ソルフェ

玉座の間……?
まさか……。

勇者

なんとか受け身を撮ろうと思ったけど、もう体が全く動かなくてさ……。





そう言って勇者様は空を仰ぎ見ます。




そこには天高くそびえ立つ、


アインスターク城の一部分がありました。

勇者

あの上の方にあるのがアインスタークの玉座の間だったんだね。

ソルフェ

イサムよ、お前はたった一人でアインスタークと対峙したというのか!?

勇者

なんか、そうなっちゃったみたい。

ポメラ

まじかよ!?

ソルフェ

……。

ソルフェ

で……。

ソルフェ

で、首尾はどうだったんだ?

勇者

……ニヤッ。

ソルフェ

……なるほどな。

ポメラ

どういうことだよ?
教えろよ、ソルフェ!

ソルフェ

相変わらずポメラは鈍感よな。

ソルフェ

イサムのその様子……。
どうやら、うまく行ったようだ。

勇者

ああ。

勇者

倒したよ……。
アインスターク。

































ソルフェ

程なくして、ペイ大陸の空を覆っていた暗雲は消え去り、アインスタークの手下どももその姿を消した。

ソルフェ

しかし、誰もアインスタークの末路を確認していないのだ。







ソルフェージュ様はそう言うと、


床に伏す邪悪な存在に目を落としました。











ソルフェ

あの時、イサムの討魔の剣は折れてしまっていた。

ソルフェ

それが、こういうことだったとはな……。

シーラ

こういうこと……?

ソルフェ

確かにアインスタークは倒された。その悪しき力は失われ、アルザレアに平和が訪れていた。

ソルフェ

しかし、現実は討魔の剣の刀身によって封印された状態だったのだ。






































つづく

【勇者勇の装備】
レベル  :24
めいせい :312
ぶき   :新品の短剣
よろい  :鋼鉄のよろい
かぶと  :銀の額当て
たて   :なし
どうぐ  :野ばらのペンダント
      焼豚×2
      焼きとり×2
      霊薬草×5
      淡水ザメの煮凝り
      淡水ザメの骨
      淡水ザメの牙
      黒王の羽
      いつもの額当て
      王の冠
      カジノコイン×2560
      緋糸手句の防寒具
なかま  :[泉守]ダイ
      [もふもふ]もふもふ
      [魔導エンジニア]ラムディッシュ
とくぎ  :ファイアブレス
      トキシックブレス
      釣り
      カン
      介抱
じょうたい:脇役

【シーラの装備】
レベル  :12
めいせい :240
ぶき   :いつもの本
よろい  :いつもの服
かぶと  :いつもの飾り
たて   :なし
どうぐ  :やくそう×94
      イーサ薬×9
      おみやげ×99
      ガラスの破片
なかま  :戦士ポメラ
      大魔導ソルフェージュ
      [コボルト]ライル
とくぎ  :しょうかん
      値切り
      冷やかし
      虫の知らせ
      ディゾネの思い出
      寒さに耐える
      好奇心
じょうたい:パーティーリーダー

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