此処に勤めて結構経ったけど、おかげさまで顔見知りが増え、時にはちょっとしたプレゼントを頂くこともあり……。

お客様

いつも有難うねぇ、はいコレ、お礼よ

おばちゃん有難う!帰ったら食べるね

赤ずきん

おお! 狼さぁ~ん、彼女さんからプレゼントですかぁ?

もう! 赤ずきんったら茶化すなよ~

お客様

おや? 私以外に女がいるのかい?

おばちゃんまで~おばちゃんには旦那さんがいるだろ!!

お客様

やっぱりあの狼は赤ずきんの彼氏じゃ無かったか……しかし、プレゼント、か。悪くないかも

赤ずきん

いらっしゃいませー!

お客様

これを! 君に!!

あ! あの狼が赤ずきんのレジに!! それも何かプレゼントして……

いや、マズイ! あの花、仏花だよ!!

赤ずきん

……

赤ずきん

こちらは、お客様にお返し致します

お客様

え?

お客様

ぐぎゅう……

 そして、赤ずきんはレジに置いていた仏花を持ち出して狼の手に握らせ、両手を合わせた。その瞬間、俺の頭の中でチーンと言う効果音が鳴っていた。

 ……いや、死んでない、死んでないからね!!

お客様

赤ずきんの手に触れられた……幸せ

 あ、なんか嬉しそう。

店長

俺、昔仏花貰ったことがあってね。その時は複雑な思いだったよ

バイト君

ああ、それってもしかして、店長の後ろにいる人にじゃないスか?

店長

……どゆこと?

57・女子の憧れ! スーパープレゼント

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