【????年。柊モカ】
【????年。柊モカ】
こ、ここは?
モカちゃん! 気が付いたんだね!!
目を開いた先、そこに居たのは『なぅ』だった。
モカお姉ちゃん! 気が付いたんだね!
由香ちゃんも居る。
ここは、由香ちゃんの船『I LOVE MAAKA』だった。家族のみんな、犬くん、猫ちゃん達も、みんなみんな居る!
い、いっかは? いっか!!
モカちゃん。モカちゃんは、う、腕が、
そんな事はどうでもいいでしゅ! いっかは何処に居るんでしゅか? いっかを! いっかを守らないと!
『なぅ』は言った。『いっか』が此処にボク達を残し先へ行った、と。
ボクは、ボクは! いっかの所へ! いっかの元へ行きましゅ!! お願い! 行かせてくだしゃい!!
足がもつれる。手が着けず顔を打った。
も、モカちゃん!
止める2人を払いその左手で身体を起こす。ボクは転がりながら赤い船を降りた。
駆けた。
沢山の星の下、大好きなヒトへ向かって。
辿り着き、この戦いに勝ったらボクは言うのだ! 彼に、ボクの想いを!
届けるんだ。誰よりも強い想いを!
鋼の大地、木々の丘を越え、高い塀に囲まれた城へ辿り着いた。
中は、銀の棚、石の彫刻、繊細な木々のオブジェで飾られている。機械だけでなく自然だけでなく、時代を超越した美の融合。
……それは、誰が望んだものなのだろう。
隔てる鋼の戸を幾枚と開け、広がる石床を超え、荘厳な銀の扉を左腕で押し開ける。
……ついにやって来た。ということかな。
い、
そこに居たのは、独り、敢然と立った壮年の男と、
……
いっかぁあああ!
その前で、倒れボロボロに成った……『いっか』の姿だった。
うむむ、それにこの何とも後の引く終わりΣ(゚Д゚;)
これを読まずに死んだなら後悔のあまり亡霊となって読みそうな気がします。いや読むんかい!って感じですけれど( ̄▽ ̄;)
今回も楽しませて頂きました(* ̄▽ ̄)ありがとうございます