【第二十幕】
『恋する乙女は故郷へ旅立つことを決意する、彼を連れ帰る為に』
【第二十幕】
『恋する乙女は故郷へ旅立つことを決意する、彼を連れ帰る為に』
私は故郷の……
マルクに行きます!
……
マ、マチさん
よーく考えるとただのストーカーだった兄貴をそこまで助けに行きたい理由って……?
え!?
うわー、そこ聞くか……
いや、だ、だって!
色々聞きたいことあるし!
告白されたと思ったら突然転校しちゃうし、偶然見つけたら違う女性と一緒にいるし!
ちゃんと一回会ってお話したいなって……ただそれだけです!
おお…ピュアだ……
恋する乙女かよ……
可愛い……
そ、それで
帰る方法はあるの?
そうですね
そこが一番重要ですよね
帰る方法は……
……………ふふふ…………………
惑星マルクへ帰る方法。
アクアは勿体ぶっているけれど、雰囲気的にあるのだろう。
ただ想像を絶するような苦難が待ち構えていることは間違いない。
私はそんな様々な高さの壁をユウキくんと乗り越えて行けるのだろうか……
ありますよ
マルクヘ行く方法
……
……よかった
まあ、話の流れ的にはそうなりますよね
あ、あれ!?
意外にみなさん反応が薄い……!
いやいや
前回からあるような言い方してたじゃないですか!
む!?
それで、どうすれば行けるの!?
むむ
それはですね
『転生術』です
て……
てんせいじゅつ?
そうです
僕たち四賢人はミライ様からその転生術を授かりました
確かマチさんが追放されてすぐのことですが、必ずこの力が必要になる時が来ると……
私以外の四賢人……『リーフ』や『グランドさん』もその転生術を?
そうです
もちろん僕もね
『ミライ様』とか『リーフ』とか『グランドさん』とか
登場人物多すぎて追いつけなくなりそう……
コウタくん
それは例のあいつ(作者)の責任よ
!?
マユミさん……今、俺の心を読んで……!?
ミライ様がおっしゃってました
四賢人には転生術を扱える才能があると!
今はまだ自分自身しか転生させられませんが、最終的に極めれば神の力である『追放』すら会得できると
転生って生まれ変わることですよね?
転移って言った方が正しいのでは?
転生術は移動手段ではないです
肉体は使用した世界で消滅し、別の世界で再生して新たな生を授かる
生と死を操る力……それがこの『転生術』なんです
だからこそ危険でもあるってミライ様が言ってました
つまりはこういうことですか?
マチがこの場で転生術を覚醒させて、自分だけでマルクへ行くしかないと?
そういうことになりますね
それしか道はないと思いますが
マチ……
……
第二十幕 終