* * *

ノルセスト

ビブリオテーク

* * *

ソルフェ

身じろぎ許さぬ蔓!
【ヴァインバイン】

ギーズ

ぎょえぇー

ポメラ

ばいんばいん!


魔法の蔓を作り出したソルフェージュ様。


ギーズさんの身動きを封じます。



そして、ギーズさんの腰につけた薬袋を


残らず没収します。

ソルフェ

この薬袋で全部だな……。

ギーズ

ひぃぃぃ……。
やめてぇ……!
ボク、何もできなくなっちゃうぅぅ……。


するとギーズさんは


先程までの飄々とした態度から一変して


急におどおどし始めました。


ギーズ

ごめんよぉぉ……、ソルフェぇぇ。
その娘を誘ったのに、僕は誘ってもらえなかったからイジワルしただけだよぉぉ……。

ポメラ

結局、嫉妬だけか……。

ソルフェ

確かに、キサマに一切声をかけなかった
我らにも非がある。

ソルフェ

だからといって、
物には限度というものがあろうに……。

ギーズ

つ、つい出来心で突っ走って……。

ポメラ

まあ、これで二度目だな。
次はないと思えよ。

ギーズ

もう、しないよぉぉ!

ソルフェ

王都アルザレアまで、おおよそ1日半。
多少腹は減るだろうが
そのくらいは我慢するんだな。

ギーズ

許してェェェ!!!

ソルフェ

アルザレアで
世のため人のため
働いて頭を冷やしてこい。

ソルフェ

強制送還!
【リフレクション】





ギーズ

ウワァァァン

シーラ

!!


ギーズさんの体を光が包んだかと思うと


一条の光となり


外へと飛んでいきました。





シーラ

あの人……。
最後に少し笑ったような……。























アルザレアのモノリス

















ソルフェ

ふーむ……。
歴史資料には信心の鏡に繋がる記載はないな……。

シーラ

エスタ・ドルバさんの伝記にも
有効な手がかりはないですね。
エスタ・ドルバさんの先代、
ネブラ・ドルバさんから受け継いだとしか書いてないです。

ポメラ

それより、これ面白いぜ。
信心の鏡だけじゃなくて、
封魔の剣や忌避の盾の作り方、
果てはまだ見ぬ神器の作り方まで書いてあるぜ?



そう言ってポメラさんは


神器製法の手引を


ソルフェージュ様に差し出しました。


ソルフェ

どれ……。

ソルフェ

ふむぅ?

ソルフェ

先見の珠、創天の杖、歪曲の外套……興味は尽きぬな……。




神器製法の手引を見た


ソルフェージュ様は


驚きの表情を浮かべました。




しかし、すぐにその表情を曇らせます。

ソルフェ

だが……。

ソルフェ

『封魔の剣』は純度100%のレアローム鋼を、絶滅したアルザノームの業で鍛えて生成……

シーラ

アルザノーム……。



シーラさんは


ソルフェージュ様の口から出た言葉が


気にかかります。

ソルフェ

『忌避の盾』はレアローム鋼と
ノルアリン鋼を2:1で併せた合金に、
これまた絶滅したルナワームの眼球108個を散りばめる。

ソルフェ

『信心の鏡』に至っては
有角人の叫び声を聞かせた
108人分の幼子の魂を
海神の網膜に詰め込む……だとぉ?

ソルフェ

いたって現実的ではないものばかりだ。



ソルフェージュ様は


深いため息をつくのでした。

ポメラ

そりゃまぁ、神器だからなぁ……。
簡単に作れたら、神器のオンパレードだ。

ソルフェ

つまるところ、手がかりは無しか……。


そう言って、ソルフェージュ様は


神器製法の手引を


そっと閉じました。





……と、その時。

ソルフェ

むぅ?




裏表紙に小さく書かれた


走り書きが目に入りました。

ソルフェ

これは……。



『信心の鏡は魔王の手の内』

ソルフェ

すでに敵の手に渡っているのか……。

シーラ

ソルフェージュ様、
こっちも調べてみましょう!

ソルフェ

そうだな……。
なにかあるかも知れん。

シーラさんの提案に


ソルフェージュ様達は


ノルセスト・ビブリオテークの隠し部屋に


足を踏み入れました。

















隠し部屋の中には


床下から突き抜けたような


一本の大きな石柱が立っていました。




その石柱は


ほのかに光を放っているようでした。




ポメラ

これは……。

ソルフェ

モノリス……だな。

シーラ

モノリス?

ソルフェ

ああ。
一枚岩でできた建造物だ。
中々見れるものではない。

シーラ

へぇ……。

シーラ

あら?



モノリスに興味津々のシーラさん。


何かに気づいたようです。

ポメラ

どうした、シーラ。

シーラ

このモノリス、何か文字のようなものが
刻まれているみたい。

ソルフェ

古代アルザレア文字が
刻まれているようだな。

ソルフェ

読んで見せよう。




ソルフェージュ様は


文字を読み上げ始めました。


























一つ目の王は
魔性の力を持つ者。

その力を以て
群衆を新たな世界へ導く者。



反乱を恐るる事なかれ。

そなたが王なのだから。



目覚めよ、アインスターク。
















シーラ

……あれ?

ポメラ

どういう意味だ?

ソルフェ

……わからぬ。

シーラ

なんだか……。
守らなきゃいけない
言いつけみたいな感じもします。
でも……。

ソルフェ

そうだな……。
何者かに向けた命のような感じはあるな。

ソルフェ

一体、どういう事なんだ?
ギーズはこの部屋に何を求めたのだ?





























つづく

【勇者勇の装備】
レベル  :19
めいせい :191
ぶき   :新品の短剣
よろい  :鋼鉄のよろい
かぶと  :銀の額当て
たて   :なし
どうぐ  :野ばらのペンダント
      焼豚×2
      焼きとり×2
      霊薬草×5
      淡水ザメの煮凝り
      淡水ザメの骨
      淡水ザメの牙
      黒王の羽
      いつもの額当て
      王の冠
      カジノコイン×2560
      緋糸手句の防寒具
なかま  :[泉守]ダイ
      [もふもふ]もふもふ
      [魔導エンジニア]ラムディッシュ
とくぎ  :ファイアブレス
      トキシックブレス
      釣り
      カン
      介抱
じょうたい:ミリオンソードへ進行中

【シーラの装備】
レベル  :12
めいせい :240
ぶき   :いつもの本
よろい  :いつもの服
かぶと  :いつもの飾り
たて   :なし
どうぐ  :やくそう×94
      イーサ薬×9
      おみやげ×99
      ガラスの破片
なかま  :戦士ポメラ
      大魔導ソルフェージュ
      [コボルト]ライル
とくぎ  :しょうかん
      値切り
      冷やかし
      虫の知らせ
      ディゾネの思い出
      寒さに耐える
      好奇心
じょうたい:パーティーリーダー

第67話 アルザレアのモノリス

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