* * *
ノルセスト

ビブリオテーク
* * *



ギーズ

面白いことを言うね。

ソルフェ

何が面白いものか。

ソルフェ

思い返せば、ズールの港の木の結界も、
薬袋が使われていた。

ソルフェ

船乗りの理を逆手に取り、
我らの足止めをしたのもキサマであろう?

ソルフェ

そこまで執拗に我らを陥れようとする理由は何だ?

ギーズ

僕がいつから君たちを見ていたか、って?

ギーズ

そんな事をソルフェが知っても
なんの意味もないさ。

ギーズ

なぜなら、『結果』としてソルフェたちを見ていただけなのだから。

ソルフェ

どういう言う意味だ。

ギーズ

ただ、君には意味があるから
教えておくよ。

シーラ

え?

ギーズ

『ずっと』だよ!

シーラ

ビクッ!

ポメラ

はひー……
ギーズ、てめぇ……
シーラと何があった?

ギーズ

それを知りたかったら
力ずくでも僕を止めることだね。

ギーズ

けど、それも叶わない。

ギーズ

今度こそオサラバだ!
もう君たちに会うことはない!


ギーズさんはそう吐き捨てると、


ソルフェージュ様たちに


背を向けました。

ソルフェ

そうはさせぬぞ、ギーズよ!

ソルフェ

ライル!

ライル

ギーズ!




ソルフェージュ様の号令に


ライルさんが


ソルフェージュ様のローブを


跳ね上げて現れます。


ギーズ

む?

ライル

くらえ!
奥義スローイングナイフ!

ギーズ

コボルトか……。
魔力が矮小すぎて気づかなかったな。

ギーズ

いでよ、超級ハンズ!

ギーズ

弾き落とせ!





ギーズさんが呼び出した超級ハンズさん。


ライルさんの投げたナイフを


ことごとく弾き落とします。




ライル

まだまだぁ!

ライル

行っけぇ!!!

ギーズ

無駄無駄。
どんなに沢山投げようとも、
全部はたき落とすさ。



次々と投げるライルさん。


しかし、超級ハンズさんは


片っ端から叩き落としていきます。




と、その時でした。


超級ハンズさんが


叩いた物の一つだけが、


ゲル状に飛び散り


ギーズさんに付着しました。

ライル

慢心しましたね、ギーズさん。

ギーズ

うっ!
なんだこれ……。
この匂い、まさか……。

ソルフェ

どうだ?
我が胸元に隠していた
プリンの味は?

ギーズ

プリンだとおぉぉぉ!!!



突然、ギーズさんは


ひどく苦しみ始めました。


ギーズ

やめろぉ!!!
カラメルの匂いぃぃぃ!!
胸焼けがするゥゥ!!

ソルフェ

どうやら、アイツはカラメル嫌いは
昔以上に健在のようだな……。

ソルフェ

そして……



ギーズさんがもがき苦しんでいる間に


ケーキマンは


ソルフェージュ様達の元へ到着しました。



シーラ

ターニアが縮んでいく。

ソルフェ

ふむ、ようやく手足の自由を
取り戻せたわい。

シーラ

でも、まだ力が入らないわ……。

ポメラ

だれかぁ……
チョコチョコも止めれくれぇ……

ソルフェ

よくやってくれた、ライルよ。
あとは我に任せよ。

ライル

はい、ソルフェージュ様。

ギーズ

ぐ……ぐぅ
ウンディーネで洗い流してやる……

ソルフェ

そうはさせぬぞ、ギーズ!



そういうと、ソルフェージュ様は


まだ膨らみのあるもう片方の胸から


何かを取り出します。

ソルフェ

いでよ、ジャンボプリンマン!

ギーズ

うおおお!?

ソルフェ

そして……

ソルフェ

禁呪:複製人形
《クローン》



無数に現れた巨大プリンマンは


所狭しとノルセスト・ビブリオテークを


駆けずり回ります。



すると、みるみるうちに部屋中が


カラメルだらけになりました。



ギーズ

やめろー!
カラメルの匂いが充満していく!


そして、ついには悶え苦しむギーズさんを


そのソフトな足裏で


ペタペタと蹂躙し始めました。

ギーズ

ぎゃぁぁぁ!





絶叫が木霊する中


ギーズさんはその意識を失いました。











ソルフェ

まったく……。
バカなことをしおってからに……。


そういうソルフェージュ様の顔は


少しばかり寂しそうでした。








程なくしてせわしなく走り回っていた


巨大プリンマン達も


1体の巨大プリンマンに戻ったかと思うと


冷気にその柔肌がカチンコチンになり


動きを止めました。







甘いカラメルの香りだけを残して


ノルセスト・ビブリオテークには


再び静寂が戻りました。





だいぶ元気になったシーラさんは


ソルフェージュ様の胸元が


ふと気になりました。

シーラ

ソルフェージュ様、
胸の膨らみが減りましたね……。

ソルフェ

余計なことは気にするな。

ポメラ

わははは。





シーラさんは


街に戻ったらまたプリンを作ろうと


思うのでした。
























つづく

【勇者勇の装備】
レベル  :19
めいせい :191
ぶき   :新品の短剣
よろい  :鋼鉄のよろい
かぶと  :銀の額当て
たて   :なし
どうぐ  :野ばらのペンダント
      焼豚×2
      焼きとり×2
      霊薬草×5
      淡水ザメの煮凝り
      淡水ザメの骨
      淡水ザメの牙
      黒王の羽
      いつもの額当て
      王の冠
      カジノコイン×2560
      緋糸手句の防寒具
なかま  :[泉守]ダイ
      [もふもふ]もふもふ
      [魔導エンジニア]ラムディッシュ
とくぎ  :ファイアブレス
      トキシックブレス
      釣り
      カン
      介抱
じょうたい:ミリオンソードへ進行中

【シーラの装備】
レベル  :12
めいせい :240
ぶき   :いつもの本
よろい  :いつもの服
かぶと  :いつもの飾り
たて   :なし
どうぐ  :やくそう×94
      イーサ薬×9
      おみやげ×99
      ガラスの破片
なかま  :戦士ポメラ
      大魔導ソルフェージュ
      [コボルト]ライル
とくぎ  :しょうかん
      値切り
      冷やかし
      虫の知らせ
      ディゾネの思い出
      寒さに耐える
じょうたい:パーティーリーダー

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