~僕は駆け出し薬草師~

旅の記録帳
 

(14)
王都 ~ 隠れ里
『第158幕~第166幕』

〈不老不死の真実〉編
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  

【あらすじ】

 
深夜にトーヤが調薬をしていると、
ミューリエ、アレス、クリスが
お茶会をしようとやってくる。
だが、実はそれは
秘密の会合をするためだった。


クリスの転移魔法によりトーヤたちは
隠れ里へと移動。
トーヤは久しぶりに師匠である
レオンと再会する。

そしてレオンこそが不老不死の薬の
考案者であり、
ギーマの兄弟子だった。

レオンとギーマは不老不死の薬が
悪用されることを危惧し、
身を隠していたのだ。


また、不老不死の薬に対抗するため、
レオンはその効果を打ち消す方法の
研究も続けていた。

その方法として作り出された存在が
トーヤであり、
その血液を投与することによって
不老不死の効果を打ち消すことが出来る
ということをレオンは語る。

激しく動揺するトーヤだったが、
アレスの言葉と想いによって
自らの役割と存在を意識し、
カレンを助け出すという決意を
強くしたのだった。


ただし、トーヤの血液は
ロンメルとの契約により勝手に使えない。

そこでロンメルとやり取りをした結果、
その承諾を得ることとなる。
また、正式に主従の契約を交わし、
ロンメルはトーヤの使い魔となった。


こうして血液を使えるようになり、
レオンはその身を持って効果を実証。

それによりレオンは
命を落とすことになり、
トーヤはその死を背負うとともに
精神的に成長を遂げたのだった。
 
 

【行程】

 
王都 → 侵さざるべき土地 → 隠れ里
  
 
王都 ~ 侵さざるべき土地:一瞬
      (転移魔法を使用したため)
侵さざるべき土地 ~ 隠れ里:1時間
 
 

【主な登場人物】

※各項目は旅が進むに従い、
 内容が変わっていきます。
 あくまでもその時点での情報であり、
 新たな事実が判明した場合は
 置き換わります。
 
 

トーヤ

名前:トーヤ
職業:薬草師
種族:魔族(元・下民)
性別と年齢:男/14歳

 
●身分制度が撤廃され、
 王城で薬草師として働けるようになった。
 推薦したのはデリンで、
 彼が後見人も務めている。

●勇者アレスは恩人であり親友。
 定期的に手紙でやり取りをしている。
 少しでも彼に近付けるよう努力している。

●薬草師としてのレベルは高い。
 植物の知識も豊富。

●注意力が高い方で、
 変化などに最初に気付くことも多い。

●調薬のための道具を持ち歩いている。

●カレンは仕事上のパートナー。
 初めて会った時から
 優しく接してくれた彼女に
 深い感謝の気持ちを持っている。
 最近は異性として意識するような
 兆しもみられるように……!?

●クロードのことは
 いい友達だと思っている。

●天然ボケをかますことがある。
 セーラに対しては
 ツッコミ役に回ることが多い。

●警戒心があまりない。
 純粋すぎてすぐに他人を信じてしまう。

●プレプレ村での一件ののち、
 アポロとは親友同士に。
 
●腕力は並の人間と変わらない。

●武器はセーラの作った
 スタッフ・スリング。
 トーヤ自身は『フォーチュン』と
 名付けた。
 接近戦では護身用のナイフを使う。
 ナイフは微弱ながら魔力を帯びている。

●戦闘では主に回復担当。
 ただし、遠距離攻撃が必要な時や
 状況によっては主力となって戦う。
 カレンとのコンビネーション攻撃もする。
 
●状態異常無効化という特殊能力がある。
 また、魔族は能力的に成長しないが、
 トーヤには成長できる余地があるという
 特殊能力(体質)がある。

●トーヤはレオンによって作り出された
 不老不死の薬に対抗できる存在。
 血液にはその効果を打ち消す力がある。
 状態異常無効化の特殊能力は
 その副次的な効果によるもの。

●ヴァンパイアであるロンメルに
 血を吸われたが、
 状態異常無効化能力により
 ヴァンパイア化しなかった。
 一方、そのメリットのみが発現し、
 魔法力が大幅にアップ。
 火の魔法など初歩的なものは
 使えるようになった。

●エルム、ロンメルと契約を交わし、
 ふたりを使い魔とした。

●ギーマに落第薬草師と呼ばれてしまった。
 薬草師としての未熟さを知ると同時に、
 腕を磨き続けていく決意をする。

●よく女の子と間違われる。

●子犬のヘアピンはミーシャに預けた。
 いつか再会する時に返してもらう
 約束をした。

●遊撃グループのリーダー。
 
 

ロンメル

名前:ロンメル
職業:トーヤの使い魔
種族:真祖のヴァンパイア
性別と年齢:男/
 数百歳以上
 (外見は20歳くらい)

 
●真祖のヴァンパイアで、
 従えているヴァンパイアも多い。

●誰かを指名する時に指を差すクセがある。

●トーヤのことを女の子と勘違いしていた。
 本来は女性の血しか吸わないという
 ポリシーがあるが、
 トーヤの血を吸ってしまったのは
 それが理由。

●トーヤとやり取りをした末、
 正式に彼の使い魔となった。
 トーヤがリーダーをしている
 遊撃グループにも引き続き所属。

●帰らずの遺跡にいたのは暇つぶしのため。
 その期間は数百年以上!

●銀の弾や光系魔法の攻撃でも倒せない。
 しかもトロル以上の自己治癒能力がある。

●基本的に不死身。

●動きも素速い。

●簡単な火の魔法を使える。
 魔法や魔術契約に関する知識も豊富。

●流水が苦手ではないと言っているが
 その真実は……。
 
 

アレス

名前:アレス
職業:勇者
種族:人間
性別と年齢:男/15歳

 
●約300年前、魔王ミュラーを倒して
 世界を救った勇者アレクの末裔。
 そして1年前、仲間たちとともに
 魔王ノーサスを倒した。

●現在、ノーサスとは和解している。

●トーヤとは親友同士。
 彼の出生の秘密を知り、
 今まで以上に支える決意をする。

●実は以前にレオンから
 トーヤのことを頼むとお願いされていた。
 
●昔から争いごとが嫌いだったため、
 戦うこととは無縁に育った。

●シーラに回復魔法を習い、
 簡単な傷なら治せるようになった。

●復活した魔王によって
 世界が危機に瀕しているため、
 周囲に押し切られる形で
 勇者として旅立つことになってしまった。

●本人は戦いが嫌いなため、
 当初は冒険に出たくないと思っていた。

●タックに『勇者失格』と
 言われたことにより、
 勇者の血をひいているという誇りが
 心の奥底にあったのだと気付く。
 それ以降は立派な勇者になろうと決意。
 ついに真の勇者へと成長する。

●周囲に気を遣う性格で、遠慮しがち。
 心は優しく、殺生を嫌う。
 普通の人間にはない純粋さがあるらしい。

●信念を曲げない強い意志を
 持つようになった。
 精神面も成長し続けている。

●念じると動物やモンスターなどと
 争いを回避できる特殊能力がある。

●力は生物の本能に働きかけるものであり、
 知能の高い種族の場合は
 無意識のうちに戦意を喪失してしまう。
 大抵の生物に対して有効。
 同じ力を持つ相手には効果が薄い。

●力を使いすぎると、
 反動で身体に負担がかかる。
 相手が強力なほど命を削ってしまう。
 ただし、
 シーラの力を借りると負担は軽減される。

●様々な魔法薬を作る技術を持っている。

●色恋沙汰には鈍感だったが、
 シーラに想いを打ち明け、
 恋人同士となった。

●幼いころに両親が他界し、
 村長が親代わり。
 村のお姉さんたちに
 面倒を看てもらっていた。
 そのため、
 女の子向けの遊びも知っている。

●ウェンディのお墓を作ってくれた
 サララに感謝を伝えるため、
 シーラとともに魔界へ旅に出た。
 その途中でタックと再会したらしい。

●平界では『心優しき勇者』『不戦勇者』
 『純真勇者』などと呼ばれている。
 
 

ミューリエ

名前:ミューリエ
職業:魔界の女王/
 元・魔王
種族:自然の摂理に
 反した存在
性別と年齢:女/
 300歳以上
 (外見は18歳くらい)

 
●300年前に魔王として
 君臨していた存在の生まれ変わり。
 勇者アレクと
 その末裔の勇者アレスによって
 現在の姿に落ち着いている。

●魔法や剣の腕は超一流。
 魔族の中で彼女に勝てる者は
 今のところいない。

●魔王ノーサスを倒した今、
 魔族を束ねる女王として即位した。
 ほとんどの魔族は彼女に従っている。

●身分制度の撤廃など、
 よりよい世界にするため奔走している。
 ただし、それに反感を持っている魔族も
 いるようだ。

●ギーマとは旧知の仲らしい。
 トーヤに弟子入りを勧めた。

●独自のブレンド茶を楽しむのが趣味。

●様々な過去と業を背負っている。
 それゆえに思い悩むことも。

●不老不死の薬の製造を依頼したのは
 先代の魔王だが、
 その意識も継いでいるため
 罪を感じている。
 
 

クレア

名前:クレア
職業:女王の秘書/
 女王の使い魔
種族:魔族(元・特民)
性別と年齢:女/不詳
 (外見は18歳くらい)

 
●ミューリエの使い魔。
 現在は秘書として
 公務に深く関わっている。
 王国を支えている1人。

●病呪で苦しんでいた。
 その治療に使う薬の材料を
 手に入れるため、
 トーヤたちは奔走した。

●転移魔法でアレスの仲間を
 多数救っている。
 縁の下の力持ち的存在。

●ギーマとは気心が知れた仲のようだ。

●なんでもズケズケと言う性格。
 ちょっと乱暴な一面も。

●トーヤがリーダーをしている
 遊撃グループに加わる。
 
 

クリス

名前:クリス
職業:グラドニア公国
 国王/魔術師
種族:人間
性別と年齢:女/16歳

 
●アレスとともに魔王を倒した仲間の1人。

●魔術師ルーンの末裔で、
 グラドニア公国の国王をしている。
 両親はすでに他界。

●カリスマがあり、家臣たちの信頼も厚い。

●転移魔法など高度な魔法を使える。
 魔法容量も大きく、デリンより上らしい。

●デリンとは特に気が合わない。
 ちょっとしたことですぐケンカをする。

●実は女の子なのだが、
 ボーイッシュな外見や
 一人称が『ボク』のため、
 アレスは男の子だと思い込んでいた。

●ミューリエに対して上に立つ者の道を
 指し示した。

●アレスに対して密かに想いを寄せている。
 
 

レオン

名前:レオン
職業:薬草師
種族:魔族(元・特民)
性別と年齢:男/不詳
 (外見は20歳くらい)

 
●トーヤの薬草師の師匠。
 薬草師として魔界最高レベル。
 不老不死の薬の理論は
 彼が構築した。

●調薬理論はギーマよりも上だが、
 調薬技術はギーマに劣る。
 そのため、不老不死の薬は
 ギーマにしか調薬できない。

●研究を重ね、不老不死の薬に対抗する
 方法を完成させた。
 それがトーヤという存在。

●不老不死の薬が悪用されないよう
 身を潜めて暮らしていた。

●不老不死となっていたが、
 トーヤの血液にその効果を打ち消す力が
 あるかどうかを身をもって試した。
 実験は成功し、自身はその反動で
 地獄の苦しみを味わう。
 最後はトーヤとミューリエの介錯により
 命を落とした。
 
 

ルシード

名前:ルシード
職業:自警団員
種族:魔族(元・上民)
性別と年齢:男/不詳
 (外見は18歳くらい)

 
●隠れ里で自警団員をしている。
 その実力は高い。

●トーヤの秘密について知っていたらしい。

●隠れ里におけるトーヤの兄貴分。
 
 

王都 ~ 隠れ里【第158幕~第166幕】

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