自然と身を引いてしまったハルの脇から、ダナンが力強い言葉を放つ。右手にはグシャグシャになったハンマーを握っている。
アンデッドアクス
ご挨拶は俺がしてやるぜ。
自然と身を引いてしまったハルの脇から、ダナンが力強い言葉を放つ。右手にはグシャグシャになったハンマーを握っている。
ウオラァッ!!
くたばれや!
グジャ。
ダナンは横に一回転してからハンマーを投げた。物凄い勢いで飛ぶハンマーは、アンデッドアクスの右顔面に直撃した。
まだっす。
陽光の構えからの袈裟斬りは、アンデッドアクスの胸板を大きく引き裂いた。
しかし、アンデッドアクスは止まらなかった。左手に持った両刃のバトルアクスを無茶苦茶に振り回しながら直進する。アデルとユフィの脇を進み、ロココは早目に進路を開けた。
あ
アンデッドアクスの進む先にはアリスが居た。
お?
やるか?
アリス。
約束をお忘れでは
ないでしょうね。
チッ。
ストレスが溜まるな。
コフィンとアリスは散り散りになりながらも、アンデッドアクスをやり過ごす。
仕方ない。
お前達にくれてやる。
まずい。
下手をすれば
挟み撃ちされるわ!
任せろっ!
ぶっ倒す!!
ダナンさんっ!
体当たりとか
無茶です!
うおおお!!
ハルッ!
追い打ち!
す、凄い。
あんなに大きな魔物を
倒すなんて。
旦那ー!!
離れるっす!
やったっすか?
自分にぶつかる衝撃音と、身体丸ごと浮き上がる浮遊感をハルは感じた。回転する視界の中に、ハルと同じく吹き飛ばされるダナンが映っっていた。