ナカシマルミ

もう、どこなのよここ。歩き疲れたわ。

ルミは、オオクボをスタンガンで撃退した後、夜更けの住宅街を未ださまよっていた。

ナカシマルミ

全くあの身の程知らずのバカおやじのせいで。本当についてないわ。でもあの馬鹿スタンガンでやっつけて清々したわ。

ナカシマルミ

ああ、もう夜が明けそうだわ。

ユウヤ

くそっ、あのババア。ふざけやがって。でも旦那は政治家だし。本気で俺を訴える気でいるなら。まじやばいぜ。

ユウヤ

今、引っ張られたら、色々まずいことになりそうだ・・・。やっぱりあの女の所に戻って説得しなきゃ。

いきなりハンドルをきると、車をUターンさせるユウヤ。

オオクボ

ううう、痛たたた。

スタンガンのショックで気絶していたオオクボが意識を取り戻した。

オオクボ

くそっ!あの女いきなり何しやがったんだ。

立ち上がろうとするオオクボ。

バランスを失いアスファルトに尻もちをつくオオクボ。

オオクボ

痛てえ!身体が痺れていうことを利かない。

オオクボ

くそっ! あの女、絶対許さねえ。
とっ捕まえて痛い目遭わせてやる。

ユウヤ

あのババア。説得に応じなかった時はぶっ殺してやるぜ。待ってろよ、畜生。

ポケットのナイフを握りしめるユウヤ。


夜が白々と明けようとしていた。

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