* * *
旧アインスターク城
* * *
古城を前にして、
一つの影が山肌を滑るように登ってきました。
ソルフェージュ様達を乗せた
ワイルドウインドさんです。
さぁ、着いたよ。
ギーズよ、助かったぞ。
ぶっすー。
いいっていいって。
それより、この後はどうするのさ?
ここに来る事が目的じゃないだろ?
ああ、まあな。
だが、テメーには教えねぇ!
まだ怒ってるのかい、ポメラ。
僕は君たちの目的自体を知る気はないさ。
ただ、中に入るのかどうかを
知りたいだけだよ。
僕はこの中に用があるからね。
フン!
そうだ、ポメラ。
ケーキでも食べるかい?
け……ケーキ……だと?
ピクッ
ケーキマンで良ければ、ね。
いらんわー!
ノルセスト山の古城
さて、着いたはものの……。
これではなぁ……。
旧アインスターク城へと到着した
ソルフェージュ様御一行。
ため息混じりで城門を見上げます。
なんと、見上げた城門は
扉こそ開いていますが、
分厚い氷が入り口を
すっかり覆っているではないですか。
そらまあ、3年も放っておかれたら、
氷にも閉ざされるわな。
オラァ!
というが早いか、
ポメラさんは門を閉ざす氷に
渾身の斧撃を食らわせます。
しかし……。
ダメだ。
密度が半端なく高いぞ、この氷。
打撃じゃびくともしないぜ!
致し方あるまい。
時間もないことだ。
多少魔力を食うが、熱で溶かすとしよう。
まって、ソルフェ。
手に炎をまとい始めた
ソルフェージュ様を見て
ギーズさんがそれを止めました。
む?
このくらいなら僕が開けるよ。
『このくらい』だとぉ?
そう言うとギーズさんは
肩にかけたカバンから
薬袋のようなものを取り出しました。
そして……
いでよ、イフリート!
ギーズさんの掛け声とともに
炎の化身が現れました。
無間の業火
≪ミスフォーチュン
ヘルファイア≫
程なくして炎の化身が姿を消すと
城門を覆っていた氷は
全て溶けていました。
餅は餅屋、四属性は四精霊ってね。
むっきー!
なんか腹立つ!
ふむ。
何はともあれ助かったぞ。
ソルフェージュ様御一行が城門をくぐると
そこにはおどろおどろしい城が
そびえ立っていました。
魔王アインスタークが滅んではや3年。
アインスターク城壁内は
今もなお忌々しげな空気が漂います。
ところで、ギーズ。
なんだい?
お前は何を企んでいる?
……人聞き悪いなぁ……。
僕は何も企んでないよ。
お前がそんな殊勝な考え方を
するわけなかろう。
大方なにか別の目的のため
我らを利用するつもりだろう?
やだなぁ、ソルフェ。
僕だって少しは成長するさ。
いつまでも好き勝手やるわけじゃないよ。
……別件を咎めるわけではない。
だが、何もないと
我らを騙し続けるのであれば……
それはまた別の話。
……そうだね。
確かに僕には僕の目的があるよ。
けど、僕がソルフェたちの目的を
聞かないように……
ソルフェたちも僕のことを
必要以上に詮索しないで欲しいなぁ。
……。
……まあよい。
この城内を探索するという点では目的が合致するのだろう?
当面は協力しよう。
そうそう。
さすがソルフェ。
良くわかってるね。
なんか棘があるな。
そうと決まったら、さあ行こう!
まて!ギーズ!
先頭は戦士って相場が決まってるんだ!
あはは……。
相変わらずポメラは頭が硬いなぁ。
すっかりギーズさんに
ペースを乱されてしまった
ソルフェージュ様とポメラさん。
先を行くギーズさんの後を
追いかけるように進みます。
果たして、旧アインスターク城の探索は
上手くいくのでしょうか?
まったく、ソルフェは鋭いなぁ。
つづく
【勇者勇の装備】
レベル :19
めいせい :191
ぶき :新品の短剣
よろい :鋼鉄のよろい
かぶと :銀の額当て
たて :なし
どうぐ :野ばらのペンダント
焼豚×2
焼きとり×2
霊薬草×5
淡水ザメの煮凝り
淡水ザメの骨
淡水ザメの牙
黒王の羽
いつもの額当て
王の冠
カジノコイン×2560
緋糸手句の防寒具
なかま :[泉守]ダイ
[もふもふ]もふもふ
[魔導エンジニア]ラムディッシュ
とくぎ :ファイアブレス
トキシックブレス
釣り
カン
介抱
じょうたい:なし
【シーラの装備】
レベル :12
めいせい :230
ぶき :いつもの本
よろい :いつもの服
かぶと :いつもの飾り
たて :なし
どうぐ :やくそう×94
イーサ薬×9
乗船券×4
おみやげ×99
ガラスの破片
なかま :[コボルト]ライル
とくぎ :しょうかん
値切り
冷やかし
虫の知らせ
ディゾネの思い出
じょうたい:なし