校舎の陰で様子を窺っている女の子に声をかける。

長嶺

何してんの?

紫穂

ばれてた?

長嶺

まあね。
君が閉じ込めたの?

紫穂

ええ。邪魔だったから

長嶺

俺が見つけなかったらどうするつもりだったの?

紫穂

どうもしないわ

長嶺

ほっといたら最悪死ぬかもしれなかったんだぜ

紫穂

関係ないわ。
悠美の邪魔するから悪いのよ

紫穂

悠美の邪魔をするものは排除する

紫穂

それが、あたしのやり方

紫穂

いってもいいわよ

紫穂

誰も信じないでしょうけどねー

そういって彼女は人目も気にせず校門をくぐって帰っていった。
 


狂っている。

たかが学校の中の話なのに、そこまでやるのか。

絢香たちが相手にしているモノがどんなものか、俺はやっと理解できた。

26時間目:崩れていく日常(3)

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