光のない闇夜、
建物から伸びる一筋の光の中から
２つの人影が現れます。
スッ……。
じぃー……。
新月か……。
スッ……。
奴らの時間だな。
人間相手の隠密行動なら
新月は持って来いなんだがな……。
仕方あるまい。
贅沢はいっておれぬ。
先を急ごう。
ポメラさんとソルフェージュ様は
道程を急ぐのでした。
甘味の力
ギガントハンマー！
イフリータル
ストーム!
やったか！？
ポメラさんとソルフェージュ様が
目の前に立ちはだかる
ジェリークラスタを一掃します。
しかし、次の瞬間。
どこからともなく別のジェリークラスタが
湧き出してきました。
うへぇ……。
次から次へと埒が明かねぇ……。
こんなところで、時間も魔力も無駄にしたくはない。巣《ジェネレーター》を見つけねば……。
それはわかってるんだが……。
オラァ！
どこにも見当たりゃしねぇ。
これだけ見晴らしが良いのに
巣が見当たらない。
となると、残りは……。
地下か！
しかし、ジェリークラスタごときに
使う魔力ではない……。
仕方ねぇ、俺が片っ端からたがやしてやるぜ！
と、その時でした。
うっ！
あっ！
わ……。
我のプリン……。
一匹のジェリークラスタが
ソルフェージュ様の懐から
プリンを盗み出したではありませんか。
ふぅ、脅かしやがって。
プリンを取られただけ……。
うっ！！
……。
何やらソルフェージュ様の周りに
禍々しい空気が漂っています。
ゆ・る・さ・ぬ！
お、おい、落ち着けソルフェ！
プリンに仇なす
ゼリーなど、
根こそぎ
釣り上げてくれる！
大いなるガイアよ。
我に力を貸し給え！
ちょっと待て、何する気だ、ソルフェ！
ソルフェージュ様が詠唱を始めると
足元が大きく傾き始めました。
ぎゃー！！
地面が傾くー！
くらえ。
アース
フィッシャー！
ソルフェージュ様の声に合わせ
岩盤から引きはがされた地表が
中へと舞い上がると
ひっくり返って
再び岩盤へと落下します。
あとに残ったのは瓦礫の山々でした。
その山を掻き分け
一つの人影があらわれます。
イテテテ……。
ちょっとは俺のことも考えてくれよ。
なに、ポメラの丈夫さなら
我が一番良く知っている。
あのなぁ……。
いくら俺でも、
限度ってもんがあるんだぜ？
良いではないか。
プリンの仇も討てたのだし。
そう思ったのも束の間。
おい、あれを見ろ！
まだ湧いてきやがるぞ。
バカな……。
巣はさらなる下層だというのか？
その時でした。
お困りのようだね。
助けてあげようか？
だれだ！？
む……？
何者かが二人の後ろから声をかけたかと思うと
懐から一つの袋を取り出しました。
いでよ、ワイルドウィンド！
この声……。
もしや……。
僕らを連れて飛んでゆけ！
ワイルドウインドさんは命令されると
ポメラさんとソルフェージュ様を
背中に乗せて夜空へと飛び立ちました。
いやー……。
危なかったねぇ……。
じぃー……。
確かに助かったんだが……。
お前、誰だ？
……わからない？
お前なんか知らん！
もう……。
ポメラは友だち甲斐が
ないなぁ……。
ポメラよ。
薬袋召喚するヤツなど、
一人しかおらんだろ。
お、さすがソルフェ。
のう、ギーズよ。
ふふふ。
久しぶりだね、ソルフェ、ポメラ。
フードを取ると
中からは銀髪の男性が現れました。
ギーズと呼ばれた彼は
一体何者なのでしょうか？
……そして。
勇くん……。
勇くん…。
おいたわしや、シーラ様……。
ずっとおうなされになって……。
シーラさんが元に戻るのは
いつのことでしょうか。
つづく
【勇者勇の装備】
レベル ：18
めいせい ：191
ぶき ：新品の短剣
よろい ：鋼鉄のよろい
かぶと ：銀の額当て
たて ：なし
どうぐ ：野ばらのペンダント
焼豚×2
焼きとり×2
霊薬草×5
淡水ザメの煮凝り
淡水ザメの骨
淡水ザメの牙
黒王の羽
いつもの額当て
王の冠
カジノコイン×2560
緋糸手句の防寒具
なかま ：泉守ダイ
もふもふ
とくぎ ：ファイアブレス
トキシックブレス
釣り
カン
介抱
じょうたい：消えた思い出
【シーラの装備】
レベル ：11
めいせい ：230
ぶき ：いつもの本
よろい ：いつもの服
かぶと ：いつもの飾り
たて ：なし
どうぐ ：やくそう×94
イーサ薬×9
乗船券×4
おみやげ×99
ガラスの破片
なかま ：コボルト
とくぎ ：しょうかん
値切り
冷やかし
虫の知らせ
ディゾネの思い出
じょうたい：パーティー離脱、疲労(？)
