【第八章】
『成長して新たな場に行くも、彼女は変わらない』
【第八章】
『成長して新たな場に行くも、彼女は変わらない』
俺は竹内さんの『ストーカー』だよ
え……
ええ!?
何そのカミングアウト……
そんなのはどうだっていい!
よくない……
何揉めてんだよ?
べ、別に?
おいおい……一部始終見てたっつの!
読者の方々なんて二回目だぞ!
ああ……、メタァ……
そろそろ新しい展開来ないと飽きるだろ
言ってる意味が分からないんだけど!
先生呼ぶよ!?
ふっ!
呼ばれて困るのはどっちかな?
うっ!
木下さん、私は本当にハヤテくんと何もないから!
嘘よ!
信じられないわ!!!
うーん、どうしたら……
竹内さん!
え、何!?
「俺がこの場を丸く収めてあげるよ!」
で、出来るの?
任せてよ!
その代わりさ……
うん!
そ、そのかわり……
うんうん!!
けっ……けっこ……、いやまだ早いか!
う、うん?
俺と付き合ってほしい!!!!!
うん、分かった!
……!?
じゃあ……後は……よろ……し……く……
私にはその言葉の意味を瞬時に理解することが出来なかった。
いや、理解するのに時間がかかっただけ。
徐々に顔が赤く染まっていき、体が震えだした。
額から謎の汗が大量に溢れてくる。
そしてそれは、彼……ユウキくんも同じ様子だった。
い、いやちょっと待ってね……その……
あ、はいはい!
漫画とかでは王道の、『時間を空けて返事するパターン』ですね……
そ……そうそう!
それそれ!(よく分からないけど)
ごめんね、ちょっと考えさせてください……
うんいいよ大丈夫!
この場合、漫画とかドラマだと最終的には成功すること多いから!!!
そうなの?
成功しない方が面白いけどね!!!
え……ええー
でもうん、間違いないよ!
弟も言ってたし!
しかし、この返事が卒業まで実現することはなかった。
ユウキくんが担任教師を呼んでくれて、宣言通りその場は丸く収まった。
私はこの事件後も、木下レナさんとの関係は回復せず、一触即発のまま卒業を迎えてしまうこととなる。
親友と呼べる人は最後まで出来ず、基本的には孤独のまま中学校へと進学していくことになってしまった。
神谷ユウキくんは両親の都合で、卒業前に転校した。
それから、七年という年月が流れ……
おーい、竹内!
……
竹・内・マ・チさん!
あ、はい!
何でしょう星野先生!?
私は、
【竹内マチ(17)高校二年生】
になった。
また長い時間、机と同調(シンクロ)してたな
ぶっちゃけた話していい?
はぁ、手短にお願いしたいのですが……
お前、友達いるか?
なんですかそれ
喧嘩売ってます?
あーいや、お前と仲良くなりたいって奴がいてだな……
別に結構ですけど!
まあまあ話だけでもな?
俺もこのクラスの担任だからさ、分かってくれよ
私なんかと……?
誰ですか?
委員長!
え?
だから委員長!
―――はい?
おーい来いよ『北野』!
チラ☆
……
あ、どうも北野です
……委員長
第八幕 終