ドレス姿にされて頭には花をかたどったヘッドドレス、そしてニーソ……。
ドレス姿にされて頭には花をかたどったヘッドドレス、そしてニーソ……。
くう、全力で下着はご遠慮したけれど、何だかスース―する。どうして“また”僕はこんな格好に
よく似合っているじゃないか。可愛い“俺の”ティモシーにはよく似合うな~
何が可愛いだ! 僕はもっと格好良く男の服を着こなしてみたいんだ!
前に男性の服を着ていたら男装の麗人に間違われたのをそんなに気にしているのか?
……僕が忘れたくてたまらない暗黒の記憶をどうしてジュリオ王子は呼び覚ますんだ!
僕が涙目で言い返すとジュリオ王子は笑って、
いや、ティモシーは可愛いから仕方がないな
く、もういい。この格好で畑というかこの近くを耕して、ドレスを泥まみれにしてやる!
脱がして別の服を着せる楽しみが増えるから、それはそれでいいな
……
嬉しそうにジュリオ王子が言うのを聞きながら僕は、そのうちぎゃふんと言わせてやると決めたのだった。
ジュリオ王子の別荘の一角には、これから花を植えるための場所があった。
そこをちょっとした実験も兼ねて、野菜を育てようとした。
だが温泉をかけるとよく育つらしいので、事前に温泉の水を撒いてから、丁度、ラディッシュの種をまいた。
ラディッシュは小さくすぐ成長する植物で、それに魔法をかけるとすぐに成長するのだ。
というわけでまたも触手生物になってたまるかと思った僕は、魔法を使って成長させたのだが、
※ティモシーのイメージ映像です。実際はこんなに不気味な形ではありません
う、うわぁああああああ
ああ、やっぱり
ジュリオ王子は見てないで助けて!
しかもティモシーの育てる触手は、大抵ご主人様であるティモシーを襲うんだよな。どういう育て方をしているんだろうな
冷静に言っていないで助けてぇぇぇぇ
触手に襲われかかった僕は、悲鳴を上げた所でようやくジュリオに助けられたのだった。