こうしてジュリオ王子の別荘に向かって、温泉に入ることになったのだが……。
その別荘に行く間しばらく雑談をしていた所、ふとジュリオ王子が僕に問いかけてきた。
こうしてジュリオ王子の別荘に向かって、温泉に入ることになったのだが……。
その別荘に行く間しばらく雑談をしていた所、ふとジュリオ王子が僕に問いかけてきた。
そんなに素直に俺についてきて温泉に入ったりしていいのか?
? なんでそう聞くのかな?
いや、洗いっことかもするが、何とも思わないのかと俺が思っただけだ
などと聞いてくる。
けれどジュリオ王子がどうしてそんなにそわそわしているのか僕には分からない。
確かに最近ではそういった事はないが、ついこの前までは一緒にお風呂に入っていたしそもそも、
お友達だと、特に“親友”だと洗いっこするよね、そう教えてくれたのはジュリオ王子じゃないか
……そうか、俺が欲望を優先したから“親友”なのか
? 欲望?
いや、何でもない。ここの温泉は美肌になる効果があるらしいぞ
僕、美肌より背が伸びたい。出来れば筋肉もりもりになる効果がると良いな
……あまりにもムキムキすぎると女の子にモテなくなるぞ
そこでジュリオ王子が、筋肉ムキムキになった自分を想像して幸せな気持ちになっていた僕に、水を差すようなことを言った。
だって、筋肉ムキムキには女の子にきゃ~きゃ~言われてモテるような気がしたのだ。
だがよくよく考えると、女の子にモテてきゃ~きゃ~言われていたジュリオ王子は、そこまで筋肉の肉体美を誇示するような体つきではない。
程よい筋肉、それがジュリオ王子だ。
何てことだと僕が新たな新事実に気付いているとそこでジュリオ王子に肩を抱かれ、
ティモシー、こっちだよ
耳元で囁かなくてもいいじゃん!
相変わらず耳が弱いな~、あ、服を脱がすのを手伝ってやるよ
! それくらい自分でできるよ!
そんな話をしながら僕は、ジュリオ王子の別荘に入り込んだのだった。