ノト(ユウキ)

ここがティー城か-!






 エル島から約一時間かけて、俺達はノアのいるティー城に到着した。

 周りには民家があるが、人がいる気配がしない。

 まるでこの家々が、全てこの城の一部であるかのようにも感じる。




マチ

静かですね

ノト(ユウキ)

ほんとにノアはいるんかな? プリス姫に騙されたんじゃ……











妖精王・牛島

ノアさんはこの中にいるよ

ノト(ユウキ)

あ!

マチ

よ、妖精王さん!






 妖精王・牛島さん。

 少し前に立ち寄った『妖精山』で色々お世話になった方だ。

 少し深刻な表情なのが気になるが……。




妖精王・牛島

君たちに戦う覚悟はあるかい? あの『ノア王』と……

ノト(ユウキ)

え? いや、話しに来たのですけども

マチ

何かあったんですか?

妖精王・牛島

まあ、詳しくはノアに聞いてくれ。とりあえず……







「神様が降りてこられた」





妖精王・牛島

とだけ言っておくよ……

マチ

……!

ノト(ユウキ)

おー、ついに降臨されましたか!

妖精王・牛島

ああ……

ノト(ユウキ)

ちょっとだけワクワクしてきたね! マチちゃん!

マチ

……うん

妖精王・牛島

じゃあ俺はこれで失礼するよ

ノト(ユウキ)

おう!






 「まあ、頑張ってな!」と、妖精王はその場から去っていった。

 この件にあまり関わりたくなさそうと言うか……、神様ってそんなヤバい存在なのだろうか。

 とりあえず俺達は足を進め、ティー城の扉前まで来た。



















ノト(ユウキ)

開けてくださーい

マチ

いるのかな……

ノト(ユウキ)

はっはっは! 俺の力にビビったか!?

マチ

ノトくん……足ガクガクしてる……

ノト(ユウキ)

ウェ!?






 どうやって中に入ろうか話し合ってる時、突然扉が開いた。

 ご都合主義というやつだろうか。ちょっと違うか。

 中には「待ってました!」とでも言うかのように、ノアが仁王立ちで待機していた。
















ノア

やあ、二人とも……

ノト(ユウキ)

中は意外と暗いんすね。もっと明かりを入れないと!

ノア

すまないね。でも、雰囲気出るだろ?

ノト(ユウキ)

ああ! 完全に『最終決戦』って感じがする!

ノア

ハハハ! 相変わらず面白いな、君は

マチ

ノトくん……

ノア

本当は『決戦』なんてやりたくはないんだけどな

ノト(ユウキ)

そうそう、神様になんか言われたのか?

ノア

ま、そういうこと!

マチ

神様は、何と?

ノア

君たちは敵だから、倒せと!

マチ

……

ノト(ユウキ)

俺達が地球に帰るのが気に入らないとみた!

ノア

かもしれないな!

マチ

ノアさん、通してはいただけませんか?

ノア

だーめだめ! 命令だからね!

ノト(ユウキ)

そっかー駄目か

ノア

この世界に決まりとかないけど、神様の命令は『例外で絶対』だからさ

ノト(ユウキ)

まさに絶対神ってやつだな

ノア

この世界を創造した方だからね











ノア

ついでに言うと、君たちの『地球』を創ったのもウチの神様さ

ノト(ユウキ)

ええええええええええええええ恵恵恵恵恵恵恵恵恵恵絵恵恵恵え!!!!!

ノア

どう、こういう設定って楽しいだろ?

ノト(ユウキ)

……











ノト(ユウキ)

正直、大好物です!

ノア

素直でよろしい! よし、神様のところへ行ってこい!











!?





ノト(ユウキ)

え!?

マチ

それって……

ノア

俺は君たちを応援したい! ちょくちょく空から見てたけどさ、二人は超お似合いだと思うよ!

ノト(ユウキ)

おおお! ちょーお似合いっすか!

マチ

ちょ、ちょっとノアさん……

ノア

だからさ、さっさと二人で帰ってけ! でさ、幸せになれよ!

ノト(ユウキ)

はいっす!

ノア

ただし、先へ行くのはノトくんだけだ!

マチ

え!?

ノア

神様はマチちゃんをかなり危険視しているようだ。なぜかは分からないけどね。後のことはノトくんに任せてここで待機してほしい

マチ

ノトくん大丈夫?

ノト(ユウキ)

任せとけ! 幸せな家庭のため!

マチ

……もう!

ノア

地球で再スタート切るんだろ? 頑張ってこい! そこの階段はすでに『神の居場所』へ繋がっているよ!

ノト(ユウキ)

よーしやるぜ! 地球でマチちゃんと『第二の人生』を楽しむんだからな!

マチ

気をつけて……、ノトくん

ノト(ユウキ)

おっす! 行ってくる!!!















第十七章 終










第十七章『そうだね! プロt……』

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