か……神様ですかぁぁぁ~
本当にいるんですね、神様って……
居場所までは分からんけどな、実際この世界にいるのかさえも疑わしい
ノアなら知ってそうか?
そうだな、ノア様なら何かご存じかもしれん
居場所は分かるか?
ん? ああ。ノア様はここから北へ行った『ティー城(じょう)』にお見えになるが
よし、じゃあ行くか! ティー城へ!
う、うん……
神様に会うの……、嫌だな……
俺達はティー城へ向けて、再び船で出航した。
その頃……、ティー城では
ふぅ……
お邪魔してるよ。ノアさん
やあ牛島くんじゃないか、妖精山ではお世話になったね
ん、どうした? お疲れのようだが
ああ……、今あの方に会ってきた
ほー、神様にか! どんな用でだ?
ただの遊び相手さ、まったく……。『遊び』って言ってもこちらは命がけだよ
神の領域ってやつだな?
そうだ、あの領域に入ると……
「アタシの領域が何?」
え!?
い、今の声は!?
ここだよ、おっさん
か、神様!!!
ガハッ!!! い……息が……
あーごめーん、お前もアタシの領域に入ってるね。少し範囲を縮めてあげる……
俺もきついんですけど……
お前は我慢せい! 唯一アタシに対抗できるんだから。人間にしては大したものよ!
そう言えばですね神様、良い情報がありますよ!
ん?
先ほど報告し忘れましたが、俺と同じ力を持つ少年が現れたんです!
うん、知ってる。すごいよね
あれ? 反応が薄い……
アタシもその件で追いかけてきたの。伝え忘れたことがあって……
な、何でしょう?
そいつらが今からここに来るから。ブッ殺してほしいんだけど……
な!?
え? な、なんて……!?
正確にはさー
「あの『赤髪の女』を始末してほしいの……!」
第十六章 終