~僕は駆け出し薬草師~

旅の記録帳
 

(11)
ダンリ ~ アンカー
『第106幕~第128幕』

〈地底都市アンカー〉編

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

【あらすじ】

 
リムという薬草師に会うため、
地底都市アンカーを目指して
魔界を北上していくトーヤたち。

そして到着した最北の地には、
地下深くへと続く
巨大な坑道があったのだった。

アンカーはミスリルの発掘が盛んな都市で
地底深くに存在しているのだ。


トーヤたちはそこを3日ほど進み、
ようやくアンカーへ辿り着く。

アンカーは地底都市であるがゆえに
光を浴びる機会がなく、
生きていくために必須の成分が不足する。

そのため、タイヨウゴケというキノコを
恒常的に摂取する必要がある。


しかも王都から遠く離れたアンカーでは
身分による差別が色濃く残っており、
奴隷や下民に対する扱いは過酷だった。

そんな中、トーヤたちは下民の姉弟である
ニーレとエルムに出会う。
そして苦しい生活を強いられていた
ニーレは病気によって倒れてしまった。


トーヤたちは施療院でリムと出会い、
ニーレを救うためには遺跡の中に生育する
シロタイヨウゴケというものが必要だと
告げられた。

その遺跡は無限の迷宮となっていて
一度入ると二度と戻れない
『帰らずの遺跡』と呼ばれている場所。

ただし、リムの作った『狭間の羽』という
アイテムを使えば戻れると分かり、
トーヤたちはエルムとともに遺跡へ進む。


遺跡内は強力なモンスターと
トラップだらけ。
しかもエルムは狭間の羽をなくしてしまう。

だが、トーヤはともに残る決意をして、
遺跡の出口があるという最奥を目指す。


その途中、トーヤはヴァンパイアの
ロンメルと出会い、
交換契約を結ぶことで主従関係となる。

また、エルムはトーヤの使い魔となる
決意をして団結は深まったのだった。


その後、シロタイヨウゴケを採取し、
ロンメルのアドバイスによって
無事に遺跡を脱出。

だが、施療院に戻った時には
ニーレの命は尽きていた。

そしてリムから薬草師としての心得を
学んだトーヤは、
最後の目的地・副都を目指ことになる。
 
 

【行程】

 
ガイネの小屋 → デビルズキャニオン
 → 地底への出入口 → アンカー
 → 帰らずの遺跡 → アンカー
  
 
ガイネの小屋 ~
 地底への出入口:数日程度
地底への出入口 ~ アンカー:3日程度
アンカー ~ 帰らずの遺跡:半日程度
 
 

【主な登場人物】

※各項目は旅が進むに従い、
 内容が変わっていきます。
 あくまでもその時点での情報であり、
 新たな事実が判明した場合は
 置き換わります。
 
 

トーヤ

名前:トーヤ
職業:薬草師
種族:魔族(元・下民)
性別と年齢:男/14歳

 
●身分制度が撤廃され、
 王城で薬草師として働けるようになった。
 推薦したのはデリンで、
 彼が後見人も務めている。

●ギーマに弟子入りするため、
 王都から旅立った。

●勇者アレスは恩人であり親友。
 定期的に手紙でやり取りをしている。
 少しでも彼に近付けるよう努力している。

●薬草師としてのレベルは高い。
 難しい調薬も難なくこなす。
 薬の濃縮などの技術もある。
 植物の知識も豊富。

●注意力が高い方で、
 変化などに最初に気付くことも多い。

●調薬のための道具を持ち歩いている。

●トーヤの薬草師の師匠・レオンは
 故郷の隠れ里で今も現役らしい。
 薬草師としてのレベルが高い上、
 不思議な道具も保有しているようだ。
 ガイネは何者なのか、知っている様子。
 ただ者ではないことが濃厚に。

●カレンは仕事上のパートナー。
 初めて会った時から
 優しく接してくれた彼女に
 深い感謝の気持ちを持っている。
 最近は異性として意識するような
 兆しもみられるように……!?

●クロードのことは
 いい友達だと思っている。
 恋愛感情はないが、
 カレンは気が気でない様子。

●天然ボケをかますことがある。
 セーラに対しては
 ツッコミ役に回ることが多い。

●警戒心があまりない。
 純粋すぎてすぐに他人を信じてしまう。

●プレプレ村での一件ののち、
 アポロとは親友同士に。
 
●腕力は並の人間と変わらない。

●武器はセーラの作った
 スタッフ・スリング。
 トーヤ自身は『フォーチュン』と
 名付けた。
 接近戦では護身用のナイフを使う。
 ナイフは微弱ながら魔力を帯びている。

●戦闘では、主に回復担当。
 ただし、遠距離攻撃が必要な時や
 状況によっては主力となって戦う。
 カレンとのコンビネーション攻撃もする。
 
●状態異常無効化という特殊能力がある。
 また、魔族は能力的に成長しないが、
 トーヤには成長できる余地があるという
 特殊能力(体質)がある。

●特殊能力のことは信頼できる相手にしか
 話してはいけないと
 シンディに言われている。
 カレンとセーラ、
 ライカは詳細を知っている。

●ヴァンパイアであるロンメルに
 血を吸われたが、
 状態異常無効化能力により
 ヴァンパイア化しなかった。
 一方、そのメリットのみが発現し、
 魔法力が大幅にアップ。
 魔法を自在に扱える日も近い!?

●ロンメルと交換契約を交わし、
 血を吸わせる代わりに従者とした。

●エルムと契約を交わし、
 彼を使い魔とした。

●クロードの使った
 魔法道具(結界を作り出す道具)から
 不思議な感覚を感じ取ったようだが……。

●ギーマに落第薬草師と呼ばれてしまった。
 薬草師としての未熟さを知ると同時に、
 腕を磨き続けていく決意をする。

●よく女の子と間違われる。

●子犬のヘアピンはミーシャに預けた。
 いつか再会する時に返してもらう
 約束をした。
 
 

カレン

名前:カレン
職業:医師(魔法医療)
種族:魔族(元・上民)
性別と年齢:女/16歳

 
●副都の上民出身のお嬢様。
 両親は貴族。姉と兄がいる。
 家族とはソリが合わないらしい。
 良いモノに触れてきたおかげか、
 品物を見極める眼力がある。

●洞察力に優れている。
 アポロが盗人であることを見抜いた。

●医師としてのレベルは高い。
 特に魔法を併用して治療する
 『魔法医療』のエキスパート。
 物理医療の技術も持っている。

●身分で差別をすることはない。
 下民だったトーヤも
 初めて会った時から普通に接していた。

●トーヤの仕事上のパートナー。
 彼に調薬を頼むことも多く、
 その腕を誰よりも信頼している。

●トーヤが誰かと仲良くしていると、
 ヤキモチを焼くことが多い。
 ただ、ミーシャに対して気を遣うなど、
 時と場合によっては優しく接することも。

●ロンメルは大嫌い。
 クロードは嫌いだが、
 大切な仲間として認めている。

●エルムのことは弟のように思っている。
 それゆえに厳しく接してしまうことも。

●子猫のヘアピンを身につけている。
 かなり気に入っているようだ。

●トーヤにギーマへの弟子入りをするよう
 後押しした。
 自身もその旅についていく決心をする。

●色々な行動に点数をつけることがある。
 採点は辛め?

●診察魔法で患者の容態を看る。
 この魔法は病気や怪我、能力などを
 正確に把握することができる。
 ただし、未知の病気に関しては
 正確な状況が分からない。

●病気についての知識が豊富。
 薬についても詳しい。
 分野によってはトーヤより上。

●攻撃魔法の中では氷系や水系が得意。
 武器はレイピアで、
 名工ムラサの作った『ミヤビ』を装備。

●闘気斬という剣技を使う。
 集団戦で絶大な効果を発揮する。

●正義感が強く、負けず嫌い。
 たまに落ち込むこともある。

●ギーマに厳しく諭され、
 経験不足を強く認識することとなる。
 
 

クロード

名前:クロード
職業:マイルの秘書
種族:魔族(元・中民)
性別と年齢:男/
 185歳(外見は17歳くらい)

 
●サラサラ陸運でマイルの秘書をしている。
 執事力(?)はかなり高い。
 経営にも深く関わっているようだ。

●トーヤのことが好き。
 男性も女性も好きな性格らしい。

●商人としての知識や経験はあまりない。
 ただ、マイルの仕事を手伝っているので
 それなりの実力は自然に身についている。
 本人は無自覚。

●陸走船では最高級の茶葉を使った紅茶と
 王都の老舗・トイトイ屋のお菓子を
 差し入れした。
 その2つの相性は抜群。

●トーヤがミューリエと
 茶飲み友達だと知り、
 密かに自分もその仲間に入りたいと
 思っている。

●バジリスクの攻撃により
 瀕死の重傷を負った。
 幸い、処置が早かったおかげで
 一命は取り留める。

●剣と魔法を同時に操れる。
 剣と魔法の複合技や身体強化魔法など、
 戦闘力は高い。
 また、魔法容量も高い。

●便利な魔法道具を持っている。
 ただし、社有のものも含まれる。 

●砂漠暮らしのせいか、目がいい。

●お肌がきれい。それは温泉のおかげ。
 ノースエンドの温泉によく通っている。

●覗きをトーヤに勧めたりするので、
 カレンには特に敵視されている。

●商売に関する情報収集をするよう
 マイルから申しつけられているようだ。
 アンカーのミスリルもその対象のひとつ。

●サンドパークを出発する際、
 旅に加わった。
 
 

ライカ

名前:ライカ
職業:薬草師
種族:魔族(元・平民)
性別と年齢:女/
 123歳(外見は18歳くらい)

 
●サンドパークの町立施療院で働いていた。

●シンディの実質的な弟子。
 薬草師としての技術も持っている。

●トーヤの薬草師としての技術の高さに
 憧れている。
 ただ、彼女自身も一般的な薬草師よりは
 レベルが高い。

●薬草師としてのレベルは
 トーヤの方が圧倒的に上らしい。
 今では彼の助手的な感じになりつつある。

●トーヤのことを最初は女の子だと
 勘違いしていた。

●サンドモービルを扱える。

●バインドや結界魔法、強化魔法、
 探索魔法など、補助魔法全般が得意。
 そのほかの系統の魔法や物理攻撃は苦手。
 ただし、攻撃魔法の中では唯一、
 光系だけは得意。

●光系の強力な魔法を操れるなど、
 魔法容量は高い。

●食事の味付けにはうるさい。
 これは薬草師ゆえの職業病のようなもの。

●祖母は占い師。

●サンドパークを出発する際、
 旅に加わった。
 
 

サララ

名前:サララ
職業:デリンの使い魔
種族:魔族(元・上民)
性別と年齢:女/
 不詳(外見は14歳くらい)

 
●デリンの使い魔。
 色々あって破門宣告を受けたが、
 いつか迎えに来てくれると信じている。

●デリン以外の使い魔になる気はない。
 ただし、トーヤに対する感情には
 変化の兆しが……。

●元・魔王の四天王である
 デリンの使い魔だけあって魔法力は高い。
 強力な魔法も扱える。
 ただ、成功率がかなり低い。

●力は弱いので物理攻撃は苦手。

●みんなの役に立ちたいという想いが強い。

●浮遊魔法が得意。
 ただ、それでも成功率は40%……。

●魔王ノーサスや親衛隊に知り合いが多い。

●かなりのドジッ子。
 ただ、料理は得意で滅多に失敗しない。

●失敗してもめげないポジティブな性格で
 努力家でもある。

●遠慮がなく、酷いことでもサラッと言う。
 ちょっとKYなのかも。

●ガイネが王都へ行くことになり、
 ひとりになった彼女はトーヤたちの旅に
 加わることとなった。
 
 

エルム

名前:エルム
職業:トーヤの使い魔
種族:魔族(元・下民)
性別と年齢:男/
 不詳(外見は12歳くらい)

 
●姉のニーレが大好き。
 それゆえに失った悲しみは強い。

●優しく接してくれて、
 同じ下民という境遇でも強く生きている
 トーヤに憧れを感じている。

●トーヤを『兄ちゃん』と慕い、
 帰らずの遺跡で使い魔となった。

●頭の回転が速い。機転も利く。

●ロンメルを特に敵視している。

●基本的に魔法は使えない。
 だが、ロンメルとの対決では
 光系の高位魔法を使った。
 これには何か秘密がありそう……。

●アンカーを旅立つ際、
 正式に仲間に加わった。
 
 

ロンメル

名前:ロンメル
職業:ヴァンパイアを統べる者
種族:真祖のヴァンパイア
性別と年齢:男/
 数百歳以上(外見は20歳くらい)

 
●真祖のヴァンパイアで、
 従えているヴァンパイアも多い。

●誰かを指名する時に指を差すクセがある。

●トーヤのことを女の子と勘違いしていた。
 本来は女性の血しか吸わないという
 ポリシーがあるが、
 トーヤの血を吸ってしまったのは
 それが理由。

●トーヤの血の味が気に入り、
 血の提供を対価にトーヤの従者となった。

●帰らずの遺跡にいたのは暇つぶしのため。
 その期間は数百年以上!

●銀の弾や光系魔法の攻撃でも倒せない。
 しかもトロル以上の自己治癒能力がある。

●基本的に不死身。

●動きも素速い。

●簡単な火の魔法を使える。
 魔法や魔術契約に関する知識も豊富。
 
 

リム

名前:リム
職業:薬草師
種族:魔族(元・中民)
性別と年齢:女/
 不詳(外見は25歳くらい)

 
●ギーマの直弟子のひとり。
 ガイネとはライバル関係。

●アンカーの居住区にある施療院で
 身分に関係なく治療をおこなってきた。

●魔法道具を作れる技術がある。
 治療の実務よりも研究の方が得意。

●ギーマ老師を取り巻く環境について
 何か知っているようだが……。

●副都にいるティアナという
 薬草師を訪ねるようトーヤに伝えた。
 
 

ニーレ

名前:ニーレ
職業:民宿の経営者
種族:魔族(元・下民)
性別と年齢:女/
 不詳(外見は16歳くらい)

 
●宿がなくて困っていたトーヤたちに
 声をかけた。

●下民として差別を受け、
 苦しい生活を強いられてきた。
 体はボロボロの状態。
 その中でも弟のエルムを守ってきた。

●病気によって命を落とす。
 差別がなければ
 こんな悲劇は起きなかったかも……。
 
 

ダンリ ~ アンカー【第106幕~第128幕】

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