『前回までのあらすじ』

 物語の主人公『雄太(ゆうた)』は自分の自宅で、身長が15センチ程度あるおっさんと遭遇した。


 彼は自らを『妖精(ようせい)』と名乗った。だが、本名は『妖精・白沢(ようせい・しらさわ)』である。

 
 二人はそんなに気は合わないが、『ダーティ・ソルジャー』というアニメーションが好きで、この物語中に度々登場する。


 そんな妖精が見える雄太は、オカルト部の部長を務める『百合乃(ゆりの)』によって、部に半強制的に入部させられてしまった。


 オカルト部には個性的なメンバーがいて、電波系女子の『アサガオ』、病んデレ(?)の『ドラゴン』がいる。これらは全員、女子である。一種のハーレムだ。


 だが残念、雄太には好きな幼なじみの女子『木葉(このは)』がいるのだ。


 そして、現在。オカルト部に一通の手紙、依頼が舞い込んだ。


 『1年の渡辺と申します。小さいおっさんが見えるのです。相談に乗ってください……』と。




細川 雄太

えーっと、渡辺さんっていますか?

男子生徒

あー、渡辺ね。ちょっと待ってな

細川 雄太

お、お願いします……

妖精・白沢

ついに同志に会えるのか……! 楽しみだな

男子生徒

渡辺―! お客さん!!






 渡辺さんはクラスの隅に机があるようだ。


 覗いてみると、うつ伏せになって寝ているところを、親切な生徒さんが何度も呼んでくれている。

 
 すると、慌てて起き出し、こちらへ向かってきた。




渡辺

いやいや、すいません寝てまして……、僕が渡辺ですが!

細川 雄太

は、初めまして! オカルト部の細川雄太です!
ご、ご依頼いただきまして!

渡辺

あー、来てくれたんですね! ありがとう雄太くん!

おや、白沢さんですか?

細川 雄太

!?






 はい、来ました。


 ここに来る前から危険な匂いがプンプンしていたのだが、やっぱりか。


 みなさんお待ちかね(?)だった第二の妖精の登場である。


 まあ厳密には、白沢が一番楽しみにしていたのだが……。




妖精・黒崎

初めまして、妖精・黒崎と申します。渡辺様の執事をしております。

細川 雄太

でたー

細川 雄太

でたー

細川 雄太

でた……

妖精・白沢

セルフ・エコー☆ だな!

渡辺

なんだ、雄太くんも僕と同じなんですね!

細川 雄太

いいよ雄太で!

渡辺

じゃあ雄太! 僕は渡辺大紀(わたなべだいき)なので、大紀でいいですよ!

妖精・黒崎

大紀ちゅわんの笑顔……






妖精・黒崎

カワWEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!!











!?








細川 雄太

あー、ぜったいヤバい……

妖精・白沢

昔から変わらんな黒崎、気に入ったものを見つけるとキャラ崩壊する。その渡辺くんは気に入ったか?

妖精・黒崎

あー、キスしたい……

細川 雄太

白沢、帰ろう……



























【オカルト部編】 第四話『執事』 終









【オカルト部編】 第四話 『執事』

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