ついに現れた第二の妖精・黒崎。
こいつは同級生の渡辺大紀(わたなべだいき)をパートナーに選び、共に行動しているようだ。
そして、かなり大紀を気に入っているらしい。キスしたいとか言ってるし……。
相当な『やばい妖精』だということは、すぐに理解した。
ついに現れた第二の妖精・黒崎。
こいつは同級生の渡辺大紀(わたなべだいき)をパートナーに選び、共に行動しているようだ。
そして、かなり大紀を気に入っているらしい。キスしたいとか言ってるし……。
相当な『やばい妖精』だということは、すぐに理解した。
そういえば大紀、相談って?
あーうん、それはね
はぁ……、はぁ……
だいきちゅあん♡
こいつ、キモいから追い払ってほしいんだ!
!?
……。
あー、そうだよね、うん、そうだよ……
まー、当然だよな
自分の潜在能力を引き出してもらえるのは魅力的なんだけどねー
でも、それ以上にこいつ気持ち悪いし!
結構ストレートに言っちゃうんだな
あと自分、何やってもそこそここなせるんだよね
はーん、高スペックさんですか……
……?
このおっさん、どうにかなりませんかね?
ぐぬぬ!
おい雄太!
ん?
ちょっとおかしいと思わないか?
何がさ?
ほら、俺達妖精は『人生に悲観した者』にしか見えないはずなんだぞ?
あ、そっか!
え!? そうなの?
聞いてなかったんだ!
てかよ、その辺しっかり伝えろよな黒崎よぉ……
大紀ちゅあんは私とキスして幸せになるのです!
うわあああ、この妖精本気でやばい
……
ま、まあとりあえずその執事さんをどうするかは置いといて、何かあったのなら話してみてよ! 相談に乗りたいんだ……
……
そっか、僕は人生に悲観したからこいつが見えるようになったんだね……、ハハハ、確かにそうかも……
黒崎、パートナーの人間には全てを伝えるのが妖精の義務だぞ!
はい、失礼いたしました。あまりに大紀様が可愛い……愛しくて、連絡義務を放棄してしまいました
言い直す意味は……?
まったくこいつは
分かった、話すね。実はちょっとショッキングなことはあったんだ……
ショッキングなこと?
どんなことだ?
うん、簡単に言うと……『失恋』したんだ
え……ええっ!
こいつは傑作だな! まさか雄太と似たような理由とは
相手は同じ演劇部の先輩なんだけど、告白する前に男性と手をつないで帰るのを偶然見ちゃったんだ……
あー、なるひどねー
演劇部なんだ……木葉ちゃんといっしょだ
だけどまだ付き合ってると決まったわけではないだろうに
確かにその通りです。でも真実を知るのが怖くて、それで……
じゃあちょっと確かめてみるか!
え!? ちょ、ちょっと白沢!
なんだい、雄太。 これこそオカルト部の活動じゃないのか?
いや、僕らは恋愛相談所じゃ……
何それ! とても楽しそう!!!
恋愛相談……
ポッ
ヒトハ……アイ……ヲ…シッテ…ツヨクナル
ウ…ウソダー
オカルト部の皆さん! ありがとうございます! ご協力よろしくお願いします!
自分のことでも精一杯なのに……
雄太、頑張ろうぜ!
ちなみに相手のお名前は!?
あ、はい! え―――
金藤木葉(きんとうこのは)先輩です!!!
【オカルト部編】 第五話『恋愛』 終