俺がオカルト部に強制入部させられて一週間が経った。

特に活動らしいことはしておらず、俺は録画しているテレビアニメ『ダーティー・ソルジャー』を観賞している。

他のメンバーはというと……。






西井 梓(ドラゴン)

ルファローズ……

河合 百合乃

やはりそうですか・・・・・・、ということは封印された異世界はドッキングしてしまいますね

アサガオ

レッチァッルァ……、Force










完全に意味不明









細川 雄太

あの……、何を話しているんです?

河合 百合乃

あ、雄太さん! アニメはもういいんです?

細川 雄太

うん、てか気になって集中できないや

妖精・白沢

相当ストレスになってるな……

河合 百合乃

雄太さんが入部する少し前から、オカルト部は『異世界』への生き方を研究しているんですよ! 今はその話です!

細川 雄太

へー、『異世界』か……。ちょっと興味あるかも

妖精・白沢

まあ現にここにいるからなー、異世界生物が

細川 雄太

やめて、夢を壊さないでください……

妖精・白沢

夢は歳を重ねて行くにつれて壊れていくものさ











俺が半強制的に加入させられたこの自称『オカルト部』たる集団は、俺の目から見ればただ遊んでいる高校生の集団だ。

個々の性格はアレとして、こんな部に活動費を与えている生徒会とか学校側の判断を疑わざるをえない。









だがすると、西井さん(ドラゴン)がある一通の手紙を俺たちの前に差し出した。











西井 梓(ドラゴン)

そういえば……、お悩み来てた

河合 百合乃

あら! すごい久しぶりね!!

細川 雄太

お悩み?

河合 百合乃

そう! 私たちオカルト部は心霊現象で悩む高校生の手助けをしているの!

細川 雄太

へー、お悩み解決ってやつか

アサガオ

オナヤミハ……ハイジョスル

河合 百合乃

手紙によると、夜になると体が動かなく……

河合 百合乃

なんだ……、金縛りね

細川 雄太

え、適当!? ちゃんと読んでよ!

妖精・白沢

興味があるのとないので、かなりテンション変わるなこの娘は












オカルト部の皆様





突然のお手紙申し訳ございません。

私は一年の渡辺と申します。

実はここのところ、オカルト現象に悩まされています。

夜になると体が動けなくなるのは、前からよくあったのですが。

最近はこれ以上に怖いことがありました。

それは……、










自分の自宅に、知らない『おっさん』がいたんです。

しかも、ものすごく背が低いんです。

まるで人形みたいな。

おっさんの外見は四十~五十歳くらいで、執事のような格好をしていました。

信じてもらえないかもですが、もし相談していただけるならよろしくお願いいたします。

一年B組でお待ちしております。














細川 雄太

うーん……

妖精・白沢

これは……、な? あれだ!

妖精・白沢

同志!

河合 百合乃

バカバカしいですね、オカルト部に対してのイタズラでしょうか?

西井 梓(ドラゴン)

渡辺は黒幕説、浮上

アサガオ

マオウ……ワタナベ……

細川 雄太

みんな渡辺さん嫌いになりすぎでしょ

細川 雄太

しかしなぁ~、これはどうしたものか

妖精・白沢

決まっているだろう、雄太! 会いに行こう渡辺に!















【オカルト部編】 第三話『依頼』 終












【オカルト部編】 第三話 『依頼』

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