騒がしい食事が終わると、賢誠達はそれぞれ部屋へ戻った。
その直前に、朝顔は孝臣に呼び止められて、少し話をしたいと部屋にはいない。
お腹もいっぱいになったし、そろそろ休もうか、というところ。
賢誠は刀弥からもらったノート『人具の使い方帳』を広げて、トマトについて、色々書いていた。
まずは緑茶味のトマトができること。
トマトが今のところ、四つ作れること。
トマトが破裂させられること。
劇薬で作れるかもしれない、と付け加えて、まだまだ考える必要あり、と勝手に書き記す。
こうやって考えるだけで、本当に幸せな気分になる。もしかしたら、根っからの研究者資質があるのかもしれない、と妄想してまた嬉しくなった。