第5話前編



















よし、バイトをしよう!
























新しく始めたのは古本屋さん。





店長はコスプレ趣味。




あなたはまさにコスプレ界の新星!
希望の星!






まさか羊さんと店長が意気投合。





あぁ、幸先不安だな、僕のバイト生活。




























ユーヤ君のアメージングデイズ♡
 第5話前編 伝説の本







































店番をしていると、ドアベルが鳴った。





店長は気付かずに商品の整理をしている。





お客さんかな?





レジに来たら対応すればいいか。





僕もあまり気にせず、レジ番をしながら漫画を読んでいた。




あの……











声が聞こえた気がして、漫画を閉じる。









誰もいない。




ここです……










ここ、あの……




































下だよゴラァァァ!

うわっ!?






怒声?のような声が聞こえて、下を見る。





気の弱そうな男の子がいた。




なになに?
どうしたの?






店長も慌ててやってきた。




おや?
ボク、どうしたのかな?






見た目小学生の男の子だから店長も優しい顔をしている。





だけど店長の目がなんだか泳いでいる……





さっきの怒声が怖かったのかな?




あの、ぼく、『お菓子マニア』っていう本を探しているんです

お菓子マニア?

伝説の本って言われている……

ユーヤ君は知ってる?

いえ、僕は……






伝説の本?





そんなすごい本が世の中にはあるんだ。




本屋さんで聞いたら、もう出回っていないって言われて、古本屋さんならあるんじゃないかって

どんな本なの?

お菓子が好きな人が、色々なお菓子を作っている漫画なんです

漫画かぁ

お金持ちの人が趣味で出した本だって噂があって、もしかしたら本当に限られた数しか世の中にないんじゃないかって






男の子は悲しそうにうつむいてしまった。





そんなにその漫画が読みたいんだなぁ。





よく見ると男の子の目の端に光るものが……!?





泣かれちゃ困るよ!





そんなにその漫画が読みたいのは分かったから!





小学生の男の子が目の前で泣くなんて、ホントどうしたらいいか分からないよ?





僕が慌てていると、店長が優しく話しかけた。




キミ、名前はなんと言うんだい?

ぼく?
ぼくは『ケイト』って言います

ケイト君ね。
その本がうちに来たら取っておくから、ちょくちょく遊びに来るといいよ

店長、連絡先とか聞いたほうが――

甘いよユーヤ君。彼は小学生だよ?
アイフォンやスマホなんて持っているわけが――

あ、ぼく、22歳です























































え?

え?






僕も店長も目を丸くした。




背が伸びなくて顔も童顔だけど、ちゃんと成人しているんです。ほら!





ケイト君が見せてくれたのは普通自動車運転免許証。


















































僕より年上だ……






















ええええぇぇぇぇぇ!!?

ユーヤ君、落ち着きたまえ!
落ち着くんだぁぁぁ!!

店長も落ち着いてくださいぃぃぃ!!






ビックリしすぎてパニックになっている僕と店長を見ても、ケイト君は落ち着いていた。




みんな驚くんです。
ちゃんとお仕事もしていますよ、サラリーマンです





…………





小学生にしか見えない男の子がサラリーマン。




























うっそぉぉぉ!!!


































だからスマホも持っているし、ラインもやっていますよ

連絡先が必要なら……

あぁ、うん。
是非連絡先の交換を……






店長、顔が引きつっていますよ!!





そりゃ驚きますよね!







































不意に、ドアベルが鳴った。
























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