目をさましてから俺は軍人をやめ日本を離れた。
反対した父からは勘当され実家から縁を切られた。
なにが俺をそこまでして突き動かしたのかはわからない。
ただ俺にあったのは狂気であった。
突如目覚めた復讐という名の狂気につられ、世界を旅し魔術の知識を獲得していった。
ひたすらに、ただ、エビットの情報を求めて。
そして今ならわかる、エビットは貌なき神、貌が無きが故、千の貌を持つ神、ニャルラトホテプの化身であるということが。
そして俺には、クトゥグアの力がやどっている。
ソフィアの頭を撫でた時、ソフィアは俺にこの力を託してくれたらしい。
そして魔術書を漁っているうちに知り得たことだがクトゥグアはニャルラトホテプに対して一度勝利している。
この力を借りればエビットを葬ることもできるはずだ。
そしてソフィアの仇をとる。