はぁ…はぁ…!!

私は足の限界まで走った。

いや、まだ走り続けている。

どこまでも、どこまでも、どこまでも

足の限界まで走れる。

そもそも限界なんてあるのかしら。

とても不思議な気分だ。




私は何かから逃げていたはずなのに。




今はとても解き放たれているようだ。



今の私はもう何も縛られない。





…何に縛られるの?

お前はここからでてはいけないよ

私はあなたを産みたくて産んだんじゃない!!

あの言葉だ、そうだあの言葉に私は縛られた。

背負って生きてきた。

だけどもう大丈夫、ここは私を元に戻してくれる

もう縛られない。鎖はもう存在しているだけ。ただの飾りとなった。

誰も私を縛ることはない!!




そう、お父様やお母様にも!





私自身にさえ!!!!

…見つけた

!?

あなたの魔力…これがあなたの…!!

………正体ですか……ぐはっ

まったく困ったお嬢さんだ…僕の左腕を…

クフ……クハハハハハハ!!

最高だ!!最高だとも!!!

ジャックには悪いが僕がいただこう

紹介しよう、僕の家族さ

僕は君という新しい家族を歓迎しよう
そのために君には一度死んでもらうよ

ワタシハ……モウ縛ラレナイ…誰ニモ…

まだ巨大化している…?

しかしこの巨体では俊敏には…

……ハハ

…私ごときでは……歯も立ちませんか………

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