カシャカシャとシャッターが降りる音がする。
泣いてたまるかと心を無にして少しすると、体の上から重みが消えた。
顔を上げると、下柳さんは真っ青な顔をして泣き始めていた。
それを見て、一つだけため息をつくと、桐山先輩はやさしく下柳さんを外へ誘導した。
実際、最悪な時間はそう長いものではなかったと思う。
……下柳さん。
あなた男性に興味ないからこんなことしてるけど、実際美少女が拘束されて服を切られてるって、高校生が好きそうなシチュエーションなんだから、置いてかないでよ。
心の中で余裕ぶっこいてみるけど、絶対最悪なことにはならないなんて保証、今はどこにもない。