霊深度
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00
三
……
霊深度
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三
何……だったんだ?
気のせい……だよね?
えっ
まさか……あの会場で何かあったのか?
良かったね、幸運で
まさかあの言葉!!!
僕は走って……
すぐに、誰かにぶつかった。
ぶつかった人は、少し僕から離れて、転んでしまう。
すみませ、
嫌っ!
――――え?
メイクをしているんだと思いたかった。
でも、そうじゃないことはすぐに分かった。
分かってしまった。
だって僕は、この人を、知ってる。
出勤であります!!
あのときは無傷で、塵一つない綺麗な格好で……
な、何があったんですか!!
た……
彼女は、信じられないといった顔でこちらへ歩いてくる。
そしてその目が、動けないでいる僕を捉えた。
助けて!!!
ああ、
僕は、自分に「特技」らしきものがもう一つあったことを思い出した。
「厄介事を頼まれる」