霊深度
+
00
四
えっと、みんな、その……
やっぱりそいつぶん殴ってやろうか?
セイラン、ちょっと黙っておいで。
……神のご加護を、信じなさい。
お前の家はいつでもここじゃ
気にすることはないのよ。
何も心配しないで。
そっか、そうだよね……
行ってきます!
霊深度
+
00
四
……あ、猫ちゃん……
……
……ごめんね、今は……
…………
……一つだけ聞かせてくれ
ひっ!
……無理に、とは言わない
警戒するのも分かる……
ううん……な、なに?
昔どこかで会ったことはあるか?
あな……た、と?
やはり気のせいだったのか?
済まなかった。
無ければ無いで、構わない――
白いお花畑
!
――私、生きてた時のこと覚えてないんです。
でも、お告げみたいに、色々なことが分かることがあって……
……今日は、景色なの
…………
あそこの猫ちゃんは、この前会った時の中庭。
でも、三週間前に会った時の境内も見えます。一年前も、十年前も。
それで、前世では一回、公園で……そのときは猫じゃなくて飼い犬だったの
そんなことが、分かるのか?
あなたとは……たぶん、お花畑で会ってます
生前に。
そのときの私、どんな人だった?
どんな話をしたの?
私は幸せだから……
……そう、か
彼女が君だったのか。
どうしたの?
いや
それならば、私には。
これから訪れる災難から全力で君を守るのに、
理由はいらない。