【第5章:硝子越しの空】


















































……なんかもう……なあ

?(・◇・ )



文明は発展し、
人口は増え、
建物は山や池を潰すだけでは
とうてい足りなくなって
今や天に向かって伸びている。


今まで人の手で
行われてきた仕事も
機械がするようになって久しい。

きみはなにがしたいんだい? レナ




もう何年経ったか、なんて
忘れてしまったし


どうしてこう毎回
過去の記憶を引きずったまま
転生できるのか

どうしてこう都合よく
レナに会えるのか



本当なら普通ではあり得ないことが
俺の中で
「当たり前」になりつつある。















俺が生まれ変われば
その世界の何処かにレナがいる。

いるんだけど。



俺、歳の差は少ないほうがいいって言ったよな

歳の差なんか超越しちゃっていい、とは言ってないよな?

(´∀`∩

犬や婆さん相手にするほうがずっと楽だぞ、これ




何故普通に年頃の女の子で
現れてくれないんだ。

俺はきみに何かしたかい?


そんな愚痴は
溜息と一緒に飲み込んで。












彼女だって
好き好んで人間以外のものに
生まれ変わっているわけではない。



















……多分。


















でも


俺が10回くらい人生を繰り返しても
レナは生きているだろう。

生きて、ここにいるだろう。


それだけが救いだ。

当分は探し回らずに済みそうだな


それがいいかどうかは
また別の話ではあるけれど。
























































おい! なにロボット相手に独り言ぶちかましてんだ! 仕事しろ仕事!

へいへい







ここは軍の備蓄倉庫。
俺はここで働く機械たちの
メンテナンスをする唯一の人間。

たま~に上のほうから
口やかましいオッサンが
喝を入れに来るけれど

それ以外は誰と口をきくこともない。



レナを除いては。

全く……その旧式のどこが気に入ったんだ?

色街に行けばもっと人間っぽいのが客寄せしてるだろうに

いや、この丸みがいいんすよ


毎度のことながら
赤の他人に
俺とレナの前世がナントカを
話すつもりはない。


言ったって
きっと信じてはもらえない。






……コレ、じゃあ……

コレ→

変わってやがる



























俺みたいに
ロボットと一緒の場所で働く者は
今やほとんどいないと聞く。


だから今、外で人間たちが
どんな生活をしているのか、
ずっとここにいる俺は知らない。

知りたくもない。














きっとレナが悲しむような
キナ臭い話で
いっぱいになっているだろうから。
















数年前から増えつつある
武器・兵器の類がそれを物語る。






















































唯一の窓から見える景色の中で
空だけが記憶と同じ色。

そういやあ、神殿の花畑もあんな色だったな

憶えているかい?



















どうして祈るのか、って?















そんなこと考えたこともなかったわ

そう……いうものなんですか

でも、みんなが幸せでありますようにー、って祈って、それでみんなが幸せになってるんだからいいんじゃない?

適当だ

こんなんでいいのか!? 『祈りの巫女』!

今、こんなんでいいのか!? って思ったでしょ

い、え。全然













































……感動的じゃないところを思い出してしまった

(・ω・?






もしかして

犬だの
婆さんだの
ロボットだのは

適当に転生先を決めているからじゃ……


……いや、まさか。





きっとアストリーテの滅亡が
トラウマになって
尾を引いているからに違いない。

そうに決まっている!

























俺たちが転生を繰り返す理由は
わからないけれど




きっと俺は
黙って待っているべきなんだろう。












レナの傷が癒えるのを。











































でも叶うなら次の転生は
可愛い女の子でお願いします。


犬とか婆さんとかロボットとか
キワモノ続きで辛いんだよ

あ、いや、婆さんは人間だけど。
だけど、


























今のレナは、


























……冷たいんだ














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