【第8章:巡る】






















気が付くと
真っ暗な中にいた。


誰の気配もない。

レナ?



呼んでも、返事はない。
























……ここは


どこだろう。



転生と転生の間、だとしても

今までこんな場所に来たことは
1度もないのに。





















将軍が引き金を引いた時
レナは俺の後ろにいた。







そして
視界が真っ白になって……
























あれは
なにがあったんだ?






























上層部が考えそうなことだ




我が国が戦いの終結に
爆弾を使おうと思った時、
敵国でも同じように思った奴がいて



あの白い光が
そうだったとして――





























あの前線基地がやられた、
と言うだけではないのか?































もしかして


























我が国で考えていることは、向こうさんでも考えている



両国が同時に爆弾を投下する以外にも
想像を超える何かが起こって、

二国どころか
あの世界そのものが消えてしまったのか?





































魂は巡るものなのよ?
何十年も何百年も



巡ったよ。
何十年も、何百年も。

それなりに楽しかったよ。

また会えるわ



どこで?

転生する世界は
無くなってしまった。





きみとしては不満だろうけれど
やっと解放してあげられた

……のかな?
















俺も、
最後にやっと護衛らしいことが
できた……かな……?


























レナ





きみは今
どこにいるんだい?

















俺の知らない世界へ
行ってしまったのかい?













俺も
もうきみを忘れて
新たな生を生きるべきだと思うかい?



































「もう1度、レナに会いたい」













同じ時を生きよう

わん

話がしたいというのは贅沢かのぅ

よろしくね 

歳の差はもう少し少ないほうが

(´▽`)

かわいい女の子で

戦争は嫌だな

……うん

友達、だろ?



























そうだ。

レナはずっと
俺の願いを叶えてくれていたんだ。







レナの魂を縛り付けていたのは
俺だったんだ。





























ピンクの薔薇の花言葉は『恋の誓い』。

騎士様と
それを受け取る誰かさんに祝福を。






難しいことを言ってくれるね

























あの花、
渡してなかったな……




















……レナ……




































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