ーー五年前・義賊団アジト

ウィル

ネプテューン…まったく、反抗するものが出たらどうするつもりだったんだ…

ネプト

大丈夫だっただろ?だからいいんだ

ウィル

それも結果論だろ…それに、その喋り方とか…見た目、とか…

ネプト

女のままじゃ何かと不便だろ?特に俺は…

ウィル

………俺は

ネプト

ウィル

ウィル

………

ネプト

俺は、ネプテューンを捨てるつもりはねえんだ…いつか取り戻せるように、それを目標に動くつもりだ…でも、それにはお前の力が必要不可欠でな…

ネプト

受け入れてくれ。俺を、『ネプト』を

コンクリートの壁で囲まれた部屋に、俺はホログラムのような魔導製物と対峙していた。一対一だとは思っていたが、こんな閉鎖空間で試験をすることになるとは…緊張感はんぱないな……。

受験者…アルト・ヒカミ、試験開始まで、10…

女性の声でアナウンスがかかり、俺はベルトに挿したナイフの柄に手をかける…大丈夫…なんとかなる…!!

1……始め

瞬間、魔導製物から青白い光線が発射される…当たってもダメージはないが、これに五回当たると失格らしい…少しでも触れればブザーが鳴る仕組みだ。スレスレでそれを避け、魔導製物との距離を詰める…。
近づけば近づくほど激しくなる攻撃に、なんとかギリギリでも避けられるように動く。よし、そろそろ届くか…!

アルト

まずは…1回!!

手応えはないが、魔導製物に刃を入れる…と、それは瞬時に姿を消し、俺から距離をとった。やった…1回入った…!

アルト

あと2回…!!

攻撃の勢いは先ほどと変わらないが、疲労が蓄積されて避けるのも辛くなってくる…光線にも2回ほど当たってしまったが、この程度なら…

アルト

アルマやネプトの攻撃の方が、よっぽどキツイ!!

2回目の斬撃を浴びせ、魔導製物は再び俺から距離をとる…よし、このままいけば….!

アルト

うわ!?

動き続けていた疲労からか、足がもつれて転んでしまった…!すかさず魔導製物から光線が飛び、1回当たってしまった…!

アルト

やば…!!

2回目が来る前になんとか体勢を立て直し、魔導製物から距離をとる…いや、待て…これ距離とっちゃ…!!
思った時にはもう遅く、俺は魔導製物に近づけなくなってしまった…正直この状態で安全に距離を詰めるのは辛いものがある…

アルト

………どうしよう…!

なにか…何かいい案は…!!

アルト

………一か八か…!!

俺は一直線に、魔導製物に向かって走り出した….!もちろん、交戦を避けることはほとんど不可能な事で…

アルト

1回…!!

これが当たれば…!!

アルト

間に合ええええええ!!!!

ブザーの音が、狭い部屋の中で反響している…
間に合わなかった……?

受験者…アルト・ヒカミ。試験終了です、お疲れ様でした…試験結果は退室時にプリントアウトされます。忘れずに受け取ってください…

肩で息をしながら部屋の外に出る…と、プリクラ機にある取り出し口のようなものがあり、そこに紙が一枚入っていた…これに、結果が……

アルト

お願い…間に合ってますように…!!

一度目を瞑って深呼吸をし、その紙と対峙する…結果は……

ルナ

アルト!!

シルフ

お疲れさん、どうだった?

試験会場の外には、ルナとシルフがいた。既にトリックスターの試験開始時間を過ぎているところから、あとの2人はそっちに行ったのだろう….昨日は大丈夫だなんて言っていたが、今朝すごい心配してたし…。

アルト

・・・・・・なんとか、なったよ!

ルナ

ホント!?やったじゃない!!

シルフ

そっか・・・よかったな

アルト

うん!!シルフのおかげだよ・・・ありがとう!!

シルフ

お、俺は何もしてねえよ・・・?

アルト

昨日、何とかなるっていってくれたからさ・・・気も楽になったし、ちょっと危なかったけど、何とかなった!

ルナ

んー、何があったかは知らないけど・・・

ルナ

よかったわね、アルト!これで安心して戦闘を任せられるわ♪

アルト

い、いやー・・・それは、どうだろうなぁ・・・

シルフ

もっと自信持てよ。一個難関突破したんだしさ・・・

うーん・・・でも、あんなんじゃまだまともに戦えないんじゃないかな・・・シルフはそう言うけど、結局ぐだぐだだったし・・・

ルナ

さて、アルトのも無事に終わったんだし、次はエルクの方を見に行きましょう!

シルフ

そうだね・・・アルト、このまま向かっちゃって平気?

アルト

え?いいけど・・・どうして?

シルフ

・・・・・・・・・

シルフ

んーん、飲み物とかいるかなーって思ってさ。いらないんなら良いけど

アルト

あー・・・そう言われればほしいかも・・・ちょっと商店街よっていいかな?

ルナ

ええ、いいわよ!
ポップコーンも買いましょ!!

シルフ

さっきアルマたちそるとポップコーン買ってってたよ?

ルナ

なくなってるかもしれないじゃない・・・あの二人、見かけによらず結構食べるし・・・

シルフ

いやー・・・・・・あー・・・でも・・・そうかもな・・・

シルフ

よーし、じゃあ、キャラメル買ってこうか!

ルナ

さんせいさんせーい!!
ほら、早く行きましょ、アルト!!

アルト

うん!!

それから俺たちは商店街によって、飲み物とポップコーン・・・それから衝動買いしてしまった色んなものを持って、トリックスターの試験会場であるコロシアムに向かった。怒号が飛び交っていたり、歓声が上がっていたりして、すごい盛り上がりようだ。

アルト

すごい騒ぎだな・・・公開試験ってやっぱり盛り上がるんだ・・・

シルフ

・・・・・・いや、違う。ただの盛り上がりじゃねえよ、これ・・・

アルト

へ・・・?

ルナ

うーん・・・そうね。どっちかって言うと、みんな・・・怯えてる?

確かに、人は大勢いて、みんな興味は示しているのに、誰一人としてコロシアムに入ろうとする者はいない・・・もしかして・・・

ルナ

もしかして、リプシュケーの制御が・・・?

シルフ

アルマ・・・!!

アルト

わ!?ちょ、シルフ!!

シルフはポップコーンを俺に押しつけて走り出してしまった・・・

ルナ

アルト、あたしたちも行くわよ!!

アルト

う、うん!!

俺はポップッコーンを抱えたまま、コロシアムに入っていった・・・と、そこでは・・・

蝶のような形をした化け物が、会場内を荒らし回っていた・・・!
コロシアムステージには、果敢にもそれに挑んでいったのだろうか、たくさんの人間が倒れ伏していた・・・。
その中には、エルクの姿もあったーー。

アルト

エルク!!

俺はステージに飛び降り、エルクの体を抱き抱えた…大丈夫、気絶してるだけみたいだ……

アルト

よ、よかった……気絶してるだけか…

ルナ

アルト、前!!

急に会場内に入ってきた俺たちを標的に移したのか、化け物がこちらに突進してきた・・・!早い・・・避けられない!!

アルト

わああああああああッ!!!

グラビティ・アップ!!

不意に声が聞こえ、化け物はコロシアムステージにたたき付けられた・・・助かった・・・?

アルト、ルナ、無事か!?

アルト

この声は・・・ネプト・・・?

アルト

うん、ありがとう・・・助かった・・・

アルト

・・・・・・・・・よ・・・・・・?

目の前にいるのは、てっきりネプトだと思ってた・・・でも・・・違った・・・主に・・・

はあ・・・よかった・・・間に合ったならいいんだ

性別が・・・。

アルト

・・・・・・・・・?

ルナ

あ、あんた・・・ネプト・・・?

ん?何言ってんだ。どっからどう見ても俺はーー

ウィル

お、おひいさんヘッドフォンーー!!

ネプト

ネプトだ・・・・・・ろう・・・が・・・

アルト

・・・・・・・・・??????

ルナ

・・・・・・・・・・?????????????

ネプト

・・・・・・あ・・・ウソ、だろ・・・ウィル・・・今俺・・・

ウィル

・・・・・・あれだけヘッドフォンの着脱には気をつけろって言ったのに・・・!

この大混乱の中、さらに火種投下班が投入される・・・。

トワイライト兵士

総員、リプシュケーのの鎮圧と、エリック王子、並びに民間人の保護を最優先に・・・・・・

トワイライト兵士

って、ね、ネプテューン王女おおおおおおおおお!?!?

ネプト

う・・・・・・・・・

は・・・?い、いや待てどういうことだ?落ち着け俺・・・王女?え?一体どこにそんな人が・・・?心なしかこっち見た言ってる気がするんだけど・・・?

シルフ

おー、なんか面白いことになってんな

アルマ

…・・・・・・・・・・・・・・・

アルト

シルフ、アルマ!!

ルナ

ちょ、ちょっと!!これどうなってるの!?あたし理解できないわよ!?

ウィル

……おひいさん、もうかばいきれないからね、俺。

ネプト

うう…

シルフ

言って良いみたいだな。
ネプトは…この国の王女、ネプテューン・トワイライトの、世を忍ぶための仮の姿…だ。

アルト

ふぁっ!?

トワイライト兵士

総員、王女を確保せよおおおおおお!!!!

ネプト

うわああああああああああああやらかしたああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!

アルト

えええええええええええええええええええ!?

ルナ

えええええええええええええええええええ!?

四人分の絶叫が、コロシアム内を木霊したーー。

ネプテューン

ど、ドウモデース・・・改めまして、ネプテューンと申しますー・・・以後お見知りおきをー・・・

ウィル

それを攫いましたー。
時効成立してるから何でも話せちゃうウィルでーす。

トワイライト王

拐かしに時効も何もあるか!!
ネプがいなかったらここで即刻打ち首だからな貴様は!!

ウィル

はいはいはいはいはんせいしてまーすよー籠の鳥製造器のトワイライト王さま様ー(棒)

トワイライト王

貴様巫山戯おって・・・!!

あ、あれー…ウィルさんってこんな性格だったっけ…?
俺たちは王国兵にネプト…もといネプテューンとともに確保され、王城の会談室にいた。
ど、どうしよう…ルナは理解出来なすぎて俺と同じようにポケーっとしてるし、アルマは何故か放心状態だし、シルフは割と面白がってるみたいで何も言わないし…!!

アルト

あ、あのー…俺、ホテル帰っていいでしょうか?

ネプテューン

アルト!!お前は今まで一緒に旅してきた仲間をそんな簡単に見捨てるというのか!?この外道!!鬼!!人でなし!!!

アルト

必死だなおい…分かったよ…えーっと…ネプテューン?……さん?

ネプテューン

距離を感じるから『さん』はやめて!!ネプトのままでいいから!!

アルト

お、おう……

国王とウィルさんに挟まれるような形で座っているネプトは、とにかくこの場を逃れたいようで必死である。王とウィルさんがにらみあう度に、ビクンと肩を揺らしている。

ルナ

あ、あのぉ……そういえば、エルクは大丈夫なの…?

トワイライト王

あ、ああ…エリックは今、救護の者に手当させているところだ…全く…そこのこそドロのせいで、ネプだけじゃなくエリックの命まで危険にさらされてしまった…

ウィル

お前がもっと自分の子どもを自由にさせてたら、外に出してたら、防げたかもしれないのにな

トワイライト王

なんだと貴様

ネプテューン

あああもう嫌だなんとかしろアルト!!

アルト

いや俺に言われても!!シルフ!!

シルフ

それで俺に投げられても…

シルフ

つか、まずはどうしてこんなことになってんのかっていう状況把握からやった方がいいと思うが

トワイライト王

状況把握…?

シルフ

ウィルはネプトを攫って行った。でもその後ネプトはロビン義賊団の団長として名を馳せることになった。王族との仲は最悪だってのによ?おかしくないか?

トワイライト王

そ、そう言えば…何故だ、ネプ?

ネプテューン

そ、それは……

ネプテューン

……えっと……

ネプトはそれきり黙り込んでしまった。その様子はなんというか…言葉に詰まっているというより、それを口に出すことを怖がっているように見えた。あのネプトが、まさか…。

トワイライト王

……ネプ、押し付けられたのか?そうなんだな?だから、今ここで言い出せないんだな?そいつがいるから…!

ウィル

!!

ネプテューン

ちっ、ちが…!!

トワイライト王

大丈夫だ。お前はもうここに戻ってきた…そんなやつの目を気にすることなんてないんだ…なぁ、ネプーー

突如ウィルさんが立ち上がり、王の前に立ちふさがった….と、彼はそのまま王の顔を殴り飛ばした…!

ネプテューン

ウィル…!?

ウィル

てめえは何もわかってねえ!!

トワイライト王

なっ…がっ……貴様、何を…!!

ドアのそばに控えていた兵士が、ウィルさんを羽交い締めにした…それでも、ウィルさんの勢いは…怒りは収まらなかった。

ウィル

てめえは…王として以前に、父親としてネプテューンと接したことが一度でもあったか?彼女の話を、夢を、やりたいことを、聞いたことがあったか?

トワイライト王

………あ、あった……

ウィル

なら、何で彼女の夢を知らない!?どうして彼女がこんなに、お前のことを怖がっている!?そんなの、簡単だろ…てめえは、ネプテューンに自分の価値観を押し付けた答えばかり出させて、満足していただけだ!!それを、彼女自身の望んだことだと、勘違いしただけだ!!

ネプテューン

……ウィル……

ウィル

ネプテューンは、いつも言ってた…俺たちが羨ましいって…綺麗な洋服も、高い教養も要らないって…自由が欲しいって…夢が欲しいって…なのに、てめえは!!

ネプテューン

ウィル

ウィル

………

ネプテューン

ありがとう…もう、いい

ネプトは椅子から立ち上がり、王を…父親を一瞥すると、兵士にウィルさんの拘束をとかせた…。

ネプテューン

………帰るぞ

トワイライト王

ね、ネプ…

ネプテューン

女々しかったんだな、俺…

首に下げていたヘッドフォンをつけ直すと、瞬く間に見慣れた姿のネプトが現れた。俺たちの方にも目配せをし、真っ直ぐドアに向かっていき…部屋から出る手前で、後ろを振り返った。

ネプト

なあ、エルクの話をちゃんと聞いてやってくれよな…俺みたいなのが…『偽物の王女』が、生まれないように、さ……

ネプト

………さようなら、お父様…もう二度と、『私』と会うことはないでしょう

エルク

皆さん!!

城を出る前、聞き慣れた声が聞こえた…よく聞けばソックリなもんだ…そりゃあ、そうか…俺の弟だもんなぁ…。

アルト

エルク!もう大丈夫なのか…?

ネプト

おー…エルク、目ぇ覚めたか…良かった良かった

エルク

うん!!もうピンピンしてるよ!

エルク

あ、そうそう…アルトさん、試験合格おめでとう!!今度、また手合わせしようよ!!

アルト

そうだな…旅が終わった後にでも、やってみようか!

エルク

やった!!約束だよ!!…あ、そうだ…あの、助けてくれたんだよね….?まだお礼言えてなかったから…ありがとうございました!!…それで…僕…

ネプト

ああ…残念だが、試験合格はならなかったな。よって、義賊団にお前は入れられねえ

エルク

…….うん…それは、わかってるよ…でも…あの……

エルク

…….稽古、続けてほしいんだ

ネプト

え?

エルク

えっと…難しいんだけど…団長さんに稽古付けてもらってると、なんか、懐かしい感じがして……

ネプト

………

エルク

だめ…?

ネプト

……ウィル

ウィル

なんだい?

ネプト

俺さ、アルトの旅、最後までついてくことにしたんだ

アルト

え!?そうなの!?

ルナ

やった!!これでしばらくは安泰ね♪

アルト

あー…やっぱ俺頼りないのか……

シルフ

どんまい、アルト

ウィル

…….はぁ…ちょっと覚悟はしてたけどさ…それで?稽古つけてほしいっていうの?代わりに?

ネプト

その通り♪流石は俺のウィル!話が早いなぁ…

ウィル

お……おう……しょうがないなぁ…

エルク

ピンクのお兄さん…!

エルク

よろしくお願いします!!

ウィル

はいはい…で、いつ頃出るつもりなんだい?

ネプト

そうだな…いつごろだ、アルト?

アルト

え…っと…そうだなぁ…ルナ、次の目的地って?

ルナ

それがね、アルト…

アルト

ん?

ルナ

実は、音を集める旅は、ここで最後なの

アルト

え!?それじゃあ…!

ルナ

うん!おめでとう、アルト!!次はいよいよ、希望神殿への道を探すわよ!!

アルト

ほんと…!?やった、ようやく…!!

そっか…旅ももう大詰めか…さて……

シルフ

……………………

……こいつ、どうするんだろうな?これから…

ネプト

へえ、そりゃめでたい!んじゃ、今日はもう休んで…明日の朝にでも出る感じか?

ルナ

そうね…早ければ早いほうがいいと思うし!シルフはそれでいいかしら?

シルフ

え?…うん、いいよ。アルマも、平気だって

ネプト

んじゃ、そういう事だ。明日の朝には出る

ウィル

そっか。気をつけていくんだよ、おひいさん

ネプト

分かってるって

エルク

団長さん、がんばってね!!

ネプト

おう!んじゃ、俺たちもう行くから

エルク

うん!!またね!!

大きく手を振るエルクに、思わず自分の姿を重ねてしまった…アイツには、俺みたいになってほしくない…だから…

ネプト

アルト、先戻っててくれよ。俺、団の方にちょっと話つけてくるわ

アルト

ん?分かった!それじゃ…

アルトたちと別れ、俺は一度トワイライトを出て、義賊団のアジトに向かう…後ろを歩くウィルを振り返り、いつもの俺に戻って言った。

ネプト

ウィル…ちゃんと見てやってくれよ。俺は、お前に救われたんだ

ウィル

分かってるよ、任せといて…だって…

不意にウィルの手がヘッドフォンに伸び、そのまま外された…そのまま彼は俺を引き寄せーー

ネプテューン

ッ……!?

ウィル

将来、俺の弟になる子だからね

ネプテューン

ばっ……!!お、お前…!!

ウィル

俺、本気だよ。ネプテューン

ネプテューン

…………

ウィル

俺さぁ、独占欲強いんだよな…ほかの男連れてきたら、許さねえから

そう言って、ウィルはもう一度、俺の唇にーー

ーー十年前・トワイライト王城

お母様!お加減はどうですか…?

あら…ネプ…大丈夫、今は安定してるわ。こっちへいらっしゃい

うん!!……うわぁ、おっきい…

うふふ、ネプの誕生日が来る前に、この子が生まれるかもしれないわ。ねえ、ネプ?この子の名前、何がいいかしらね…

うーん……男の子なんだよね…うーん……うーーん………

そうだ!!エリック!!エリックがいいわ!

エリック…?理由を聞いてもいいかしら?

エリックはね、人魚姫の絵本に出てきた王子様の名前なの!この子には、立派な王子様になってほしいし、それに…

人魚姫を助けた王子様みたいに、誰にでも手を差し伸べることが出来る、優しい人になって欲しいの!だから、エリック!!

第六楽章
ネプト、還り咲く fin

さあみんな、ラストスパートかけてくぞ!!

次回予告!!

めでたくプロポーズを果たしたウィル青年。しかし、権力と格差の壁は予想以上に厚く、愛を確かめあった二人の前に立ちふさがる…!
そして、団長ネプトに新たな課題が…!?

エルク

団長さん…まさか、あなたがこんなにも美しい女性だったとは…是非、僕の妃になってほしい

ネプテューン

だ、だめだエルク!!俺たちは…!!

ウィル

言ったよね、俺、独占欲つよいって…いくらエルクでも、俺は許さないよ…お仕置きが必要かな、ネプテューン

ネプテューン

違うんだウィル!!頼むから落ち着いて!!俺はただ…アッーー♂

至る所から処女を狙われるネプテューン…果たして、彼女の運命やいかに…!?

次回
『シュー、託す』
こうご期待!!

アルト

……………何この昼ドラ

第六楽章 ネプト、還り咲く 4

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