無事みんなを助けてあげられたみたいね、ミナミちゃん。
あ、奈美さん。
お母さんの夢も守ってくれたね。
……ミナミは……ミナミのファンを
応援(おしおき?)しただけだし……。
ただ夢中だっただけで……。
ふふふ、ミナミちゃんらしいよね。
……。
……そろそろ、お別れの時間……かな。
……え?
私は……
もう、消えなきゃいけないの。
消えなくたって良いのだ!
今みたいに、ミナミと一緒にいれば良いのだ!
ごめんなさい、それは無理なの。
……どうして?
私とあなたは遺伝子キメラ状態で、私はあなたに完全に取り込まれる運命……。
奈美さん……
そんな悲しそうな顔をしないで。
お母さんの最後も見届けることができたから……。
だから、お母さんの分もお礼を言わせて、ミナミちゃん。
ありがとう。
終幕!
ミナミは永遠に!
つまり、全ての人間は先天的に遺伝子キメラであり、イザナギとイザナミの遺伝子を持っているのだ。
まぁ、その遺伝子の多さには個人差があるがな……。
で、伊佐会長はその遺伝子が多かったって事ね。
まったく、遺伝子ってヤツは実に不思議だ。
いくら人より多いからと言っても、自分の遺伝子と違う方が選ばれるのは天文学的確率なのに、ナギと奈美二人とも別々の遺伝子を引き継ぐとはな。
あー。
だからかぁ……。
ん?
何がだ、ミナミ。
遺伝的に惹かれあうのは仕方ないんだね。イザナギとイザナミが。
俺のは後天的に埋め込まれたんだけどな。
ほれ、ダメクローン反応だ。
気をつけて行って来い。
安心するのだ!
ミナミはイザミナミだから、
イザナミみたいにイザナギを置いては行かないのだ!
ああ、わかった、わかった。
スッ
ん?
あ……
帰ってきたら戻してあげるのだ!
まったく、いつになったら
ハッチを閉めていくんだ。
む!?
DMCLN反応を検出!
DMCLN反応を検出!
DMCLN反応を検出!
……。
さっきのアラート音はなんだったんだ?
--クローンは代替品ではない。
僕だって聖人君子じゃない。
ヴォルジアさんの事を許せるわけじゃない。
……。
……ただ。
ただ?
時が経ち、いつか許せる時が来たら、あの人はお母様の望んだ後継者でもあるから、同じ方向を目指せればと思う。
ふふふ、ナギらしいワ。
そうかな?
じゃあ、私もずっとお手伝いしようかナ……。
ああ、これからも頼むよ、キャシー。
--それは、確かな命だ。
あ〜ぁ、バディになってからと言うもの、むしろ距離が遠くなっちゃった気がするなぁ……。
どうかした、経次郎?
あ、いや、なんでも……
おっと、お呼びがかかったよ、慶子。
うん……。
気をつけるんだよ。
……。
……そうだ、経次郎。
ちょっと耳貸して!
ん?
こうかい?
!!!
行ってくるね!
ここで不意打ちとは……
よーし、頑張るぞー!
--違うのは、産まれと育ち。
BBAはああ言っていたが、BBAの後継はオマエしかいないんだ!
あたしゃ好き勝手やりたいから社長をやってんだ。
会長とかの不自由な役回りはゴメンだね。
……だが……。
オマエがこの椅子にたどり着くまで時間がかかるってんなら……
変なヤツに座られないように、この椅子はアタシが座っておいてやる。
ありがとうございます、小西さん。
さっさと来るんだな。
いつまでも待ってねーぞ。
嫁に行き遅れるってのも他のヤツに負けたみたいで、性に合わないからな。
その時はボクが責任をとりますよ。
なっ……?
何言ってやがる!?
--ただ、それだけなのだ。
ねぇ、ナギ……。
なんだい、キャシー。
さっきの小西社長との話、どういう事かしラ?
え……?
アハハハ……。
--その差は人と人の個人差と
なんら変わらず
ごきげんよう、お嬢様。
あら、おじさま。お久しぶり。
どうしてこれまで来てくれなかったの?
……僕は……。
そこの足長おじさん風カップルの二人!応援(お仕置き?)の時間よ!
キョトン
キョトン
ミナミの登場が早すぎて、
まだそんな話になってなかったぞ……。
てへぺろ〜♪
ーーそれは、個性に過ぎないのだ。
ちょ……!ミナミちゃん!
なんで今日のライブはセーラー服なの!?
それはずーっと前に
ミナミが望んだからなのだ!
ケイちゃん、忘れちゃった?
あのー……一葉は?
!!
!!
チェーンジ
パニーッシュ!
パアァァァ
パアァァァ
ウワァァァン!!!
いつかはセーラー服で―!!
すべてのクローンと
その技術に光あれ!
【Supecial Thunks】
musubi様 白玉えん様
全ての偉人キャラコン参加イラストレーター様
これまでミナミちゃんを応援してくださり、誠にありがとうございました。
本作は、『「偉人転生キャラクターコンテスト」に投稿されたキャラアイコンを全て使用する事』を目的として執筆いたしました。
そのため、他のメディアへの移転は考えられず、ストリエと共に作品の生涯を終えることになります。
完結に向けて駆け足になってしまったため、ちゃんとした話を付けてあげられなかったキャラアイコンのイラストレーター様、誠に申し訳ございませんでした。
自身の力不足のいたす所と戒め、精進してまいります。
また、偉人クローン編は不可能ですが、別の形でミナミちゃんの話を書けたら、と思っております。
もしかしたらミナミちゃんは、今もどこかでクローンじゃない人も応援(おしおき?)しているかもしれません。