洞窟から出て、長く高い道のりを乗り越えて行く。山も頂上の方まで来た所で、振り返って国の方を見る。ここから見る国は、さほど慌てていないことが分かった。所詮、虫けらが二匹消えただけか。それくらいじゃ動かないわよね。視線を城の方へと戻し、私達は歩いて行った。
城へ着くと、門には多くの鎖が絡みついていた。まるで、ここへ入ってはならないというかのように。彼は一瞬たじろいだけれど、意を決したのか、私の目を見て頷いた。
私も頷くと、背負っていた大きなカバンを下ろす。そこからマシンガンを取り出して深呼吸し、引き金を引くと一気にぶっ放す。ある程度良い所でマシンガンを下ろすと、入口の扉は鈍い音を立てて後方へ倒れた。と、同時に大量のホコリが舞い、私達を襲う。私達は咳こみながら、手を振ってホコリを飛ばした。