【23】
外に出ると
ロボットのような
機械を背負った女の子がいた。
さあ、あれに乗るんだ
あれ、と指さされた先には飛行船。
いったいどこへ
連れて行くつもりなんだろう。
投げ飛ばされたシルフィを
庇うようにして
ボクも馬車を降りる。
鳥男が続こうとしたその時、
機械を背負った少女は
その足を制した。
……お前はいらない
……
要るのは女だけだ
そう言うと鳥男の
胸板を突き飛ばす。
馬車にひとりだけ残して
ボクたちは飛行船に乗り込んだ。
どう、なるのかなぁ
わからない
飛行船が上昇を始める。
馬車が徐々に小さくなっていく。