意味が分かると怖い話の館 | 第十四夜「二度と撮れない集合写真」 | Ten

来栖　禅

いつも当館に足を運んで頂き、
誠にありがとう御座います。

さて、本日は素敵なご報告を
させて頂きたいと思います。

アト、続きはお願いしても？

魚喃アト

へへっ、まかせとけって！　実はこの
「意味が分かると怖い話の館」が
新作をまったりレビューしまくる
「ストリエ横町-8月31日号-」で
紹介されたんだとよ！

来栖　禅

ふむふむ……。
「これは作者から読者への挑戦状……」
ですか……。

ふふっ。
大変素晴らしいレビューですね。
しかし、浮かれている
場合ではありません。

魚喃アト

ああ、複雑怪奇な謎を
ズバッと出して解き手を
翻弄しまくろーぜ！

なんてったって……。

来栖　禅

これは、我々からの
挑戦状ですからね。

魚喃アト

つーわけで、今日の謎だ！

タイトルは「二度と撮れない集合写真」。
今日も痺れるような名推理を
聞かせてくれよな？

第十四夜「二度と撮れない集合写真」

オレの仕事は雑誌の編集者。
まあ、雑誌っていっても三流の情報誌だが
仕事自体は嫌いじゃない。

ある日、編集長に
怪談特集を書けと指示されたオレは
マジでヤバイと噂される心霊スポットに
旅行と取材を兼ねて向かい、
写真を何枚か撮った。

写っているのはオレと元カノと親友と先輩。
一見、なんの変哲もない写真だが――。

写真を見た瞬間、オレはこの世に
マジでヤバイ場所があるんだって理解した。

なぜなら……。

写真には、「オーブ」と呼ばれるエネルギー体や、
不気味な空間の歪みだけでなく
霊が何体も何体も何体も写っていたからだ……。

いったい、これはどういうことなんだ？
なにがどうなったら、
こんな写真が撮れるんだ？

さすがに洒落になってない……。
早急に、この写真を
どうにかする必要がありそうだ。